韓国政府は、BSE(牛海綿状脳症)感染牛が発見されたブラジルからの牛肉の輸入を停止した。
韓国農林水産食品部当局者は19日、「国際獣疫事務局(OIE)から今月8日、ブラジルでBSE感染牛が発見されたと通知を受けた」とし、「ブラジル側は『非定形BSE』なので安全だと主張するが、国民の安全を考慮し、直ちに輸入停止措置を下した」と明らかにした。
OIEは、ブラジル南部パラナ州で2010年12月に死亡した1頭の牛(年齢13年)の死亡原因がBSEだったことを明らかにし、加盟国に通知した。このため、日本、中国、南アフリカ共和国、エジプト、サウジアラビアがすでにブラジル産牛肉の輸入を停止した。
ブラジルでBSEが発生したのは今回が初めて。ブラジルはこれまで、OIEから「BSEクリーン国」と認定を受けていた。ブラジルは、今回確認されたBSEが非定型(突然変異型)なので安全だと強調している。汚染された飼料のために発病する「定形BSE」とは違い、非定型BSEは脳の老化や突然変異が原因で、主に10歳以上の牛に発生する。
今年韓国が輸入したブラジル産牛肉の加工製品は約15トンで、全体の牛肉・牛肉加工製品輸入量の0.005%だ。ブラジルは口蹄疫発生国家であるため牛肉として輸入されたことはなく、コムタンなど加工製品としてのみ輸入が許可されてきた。
農林水産食品部当局者は、「2003年に米国でBSEが初めて発生した時もすぐに輸入停止の措置を下し、リスク評価によって安全と判断が下された後、輸入を再開した」とし、「ブラジル産牛肉も同じ過程を経て、輸入を再開するかどうか判断する」と述べた。
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