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米裁判官「三星の賠償金算定に過ちがあるようだ」

米裁判官「三星の賠償金算定に過ちがあるようだ」

Posted December. 08, 2012 06:55,   

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スマートフォン業界の世界的大物である三星(サムスン)電子とアップルとの戦いが、世界的関心を集めてきた中、1年半にわたる米裁判所での特許訴訟の第1審の最終審で、三星電子の賠償額が減ることを示唆する担当判事の発言が出た。しかし、三星が主張してきた陪審団長の資格問題は受け入れられないものと見られる。三星製品の米国内で永久的販売禁止措置も、三星の立場を一部考慮した判決が下される方向に決まる見通しだ。

6日(現地時間)、米カリフォルニア州サンホセ連邦裁判所・北部支部で午後1時半から4時間近く開かれた1審最終審の法廷。ルーシー・コー判事は同日の審理過程で、「陪審団が三星電子に払わせる賠償金の算定は、関連法に照らし、一部過ちがあるようだ」と明らかにした。

これに先立って、三星側のキャサリン・サリバン弁護士(元スタンフォード大学法科大学院学長)は、陪審団の計算ミスや賠償額算定期間に誤りがあることを指摘した。氏は、「11件の特許侵害と関連した賠償額の算定は、6億ドルから1700万ドルへと減らすべきだ」と主張した。さらに、ほかの製品の賠償額ミスまで合計して、陪審団が計算した10億5000万ドル(1兆2000億ウォン)のうち、9億ドルほどの賠償金は間違っていると強調した。

特に、アップルが、三星との特許交渉を初めて開始した10年8月4日から、賠償額を算定すべきだと主張したのに対し、三星は、訴訟が開始され、特許侵害について初めて気づいた11年4月を基点にすべきだと反駁した。ルーシー・コー判事も、賠償額算定期間については、三星側の主張に同意する様子を見せた。

現在も米国で販売しているギャラクシーS2などの三星のスマートフォンやタブレットPCについて、アップルが永久的販売禁止措置を要求したことについても、双方の主張は拮抗している。三星側は、25種のうち23種はすでに、米国での販売を打ち切っている上、販売中の機種もすでに、デザイン迂回などのやり方で侵害がなされておらず、販売禁止処分は不当だと反駁している。アップルは、「今後、追加の特許侵害を防ぐためにも、販売禁止措置は必要だ」と主張した。

ルーシー・コー判事は三星側に、「現在、販売店などで持っているギャラクシーS2は、果たして何台か」と2度尋ね、三星は7万7000台と答えた。ルーシー・コー判事が最後まで、販売禁止措置について悩んでいることを示した。

コー判事は、審理の後半に疲れたのか、初めてめがねをつけたまま双方をじっと見つめた。それから、いきなり関係のない言葉を切り出した。

「いまこそ、『世界平和』のための時間だと思う」。傍聴席から笑いが起きると、「これは冗談ではない。真剣に話している」と語った。ここでコー判事が口にした「世界平和」とは、三星とアップルとの示談。裁判を通じて結論を出すよりは、双方の譲歩によって折り合いをつけるほうがよりよいという言葉を、遠まわしに表現したのだ。コー判事は、「これこそ(世界平和、すなわち、双方の折衝と示談)、消費者や産業界はもとより、双方によい方策になるだろう」と付け加えた。

アップルのヘラルド・マッケルヒニ弁護士は直ちに、「我々は変わったことなどない。厳しい法の執行がなされることを希望する」と、示談の可能性を一蹴した。一方、三星側のチャールズ・バホバン弁護士は、「我々は、潔く示談に応じる意思があり、ボールは先方に渡っている」と主張した。

ルーシー・コー判事は、「焦点があまりにも膨大で、一括的に判決を下すのは難しいだろう」とし、「今月中に、焦点ごとに判決を順次、できるだけ早いうちに下す」と、審理を終了させた。

一方、三星電子の株価は7日、再び最高値を更新し、1株=150万ウォン台の突破を目前にしている。同日、総合株価指数(コスピ)市場で、三星電子は前日より1.79%(2万6000ウォン)高の1株=147万6000ウォンで取引を終え、従来の最高値だった5日の1株=145万5000ウォン(終値基準)を超えた。



witness@donga.com