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「オピニオン」国際機関誘致後進国

Posted November. 22, 2012 08:27,   

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シンガポールは1990年代、投資拡大と雇用創出のため、グローバル企業の地域本部を集中的に誘致した。00年代に入っては、教育、医療、観光、金融、文化産業で投資誘致対象を多角化した。08年シンガポール現地で会ったある韓国人企業家は、「シンガポール政府が外国人募客効果の大きい非政府機関(NGO)の誘致に精を出している」と話した。このような努力で世界自然保護基金協会(WWF)地域本部などがシンガポールに開設された。工業団地を作り、減税の特典を提供して外国企業誘致活動を展開してきた韓国よりずっと先へ進んだ戦略だった。

◆韓国政府もきのう、国際機関の活性化策を講じて国際機関誘致合戦に本格的に飛び込んだ。国際機関を誘致して国格を高め、外国人投資と人材を呼び込むという構想だ。最近、仁川(インチョン)松島(ソンド)誘致が確定された緑の気候基金(GCF)事務局は300〜500人が常駐し、年間100回以上の国際会議を開く。外国人居住者と訪問客が増加すると、マイス(MICE)産業、つまり会議、報奨・招待旅行、コンベンション、展示会と関連した雇用が増加する。一回限りの五輪、ワールドカップ(W杯)より持続的に経済効果をもたらす長所がある。

◆韓国は世界10位圏の経済力と11位の国連分担金を払う国だが、国際機関誘致実績はみすぼらしい。2万2000あまりの国際機関の事務局の中で、韓国が誘致した機関が43に過ぎない。米国(3646)、ベルギー(2194)、フランス(2079)はもちろん、日本(270)、タイ(133)、シンガポール(86)より少ない。韓国にある国際機関の平均勤務スタッフはGCFを除けば、外国人1.8人を含めて11.3人に過ぎない。東アジア地方政府観光フォーラム(春川)、国際無形文化都市連合(江陵)のように地方自治団体が自主予算で運営する「形だけの国際機関」もある。

◆韓国は強国の中国、日本、ロシアに囲まれている。地政学的位置、情報技術(IT)・ゲームといった産業的な強み、経済開発、分断、緑色成長(エコ成長)などの経験が国際機関誘致合戦で差別化を図れるポイントだ。自治体同士の無理な誘致合戦や無分別な支援競争は警戒しなければならない。言葉も通じない上、外国人向け病院や学校まで足りない韓国を好む国際機関は多くないはずだ。サービス分野の規制を緩和し、外国人居住環境を改善してこそ国際機関が自ら韓国へ足を運ぶことになる。

朴湧(パク・ヨン)論説委員 parky@donga.com