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熟眠誘導の脳波を確認、不眠症治療に一歩前進

熟眠誘導の脳波を確認、不眠症治療に一歩前進

Posted November. 21, 2012 08:48,   

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夜ぐっすり眠れずしきりに寝返りを打ちながら夜更かしをする睡眠障害は、社会的ストレスが増えるにつれ、患者も増加している。不眠症と知られているこの疾患を患っている人は国民5人に1人に達する。問題は睡眠障害が続く場合、免疫機能の異常はもちろん、自律神経系にも問題が生じてうつ病や不安症といった精神疾患へ発展するということだ。

国内の研究グループが不眠症を治療できる手がかりをつかんだ。基礎科学研究院(IBS)の「認知および社会性研究団」のシン・ヒソプ団長(写真)チームは、動物の脳の中でぐっすり眠らせる脳波の睡眠紡錘を人為的に調整することに成功したと、20日、発表した。睡眠紡錘は不眠症患者であるほど少なく現れるとされているが、実際その効果が確認されたのは今回が初めてだ。

研究チームは遺伝子操作で光に敏感に反応するようにした実験用マウスの脳に光を直接照射できるように「光繊維」を移植した。その次に「視床網様核」という脳の中の神経細胞に睡眠紡錘と同じ振動数の8Hz(ヘルツ)の光を照射した。その結果、脳波が安定してマウスの睡眠紡錘と睡眠時間が共に増えたことが分かった。睡眠紡錘が増えるように操作したマウスはそうでないマウスに比べて同じ時間眠ってもさらに熟眠するという事実も確認した。いわゆる「牛乳注射(プロポフォールを打つこと)」のような麻酔剤を使わなくても脳波調節だけで熟眠を誘導する効果があるわけだ。

今度の研究結果は、人の睡眠障害の治療法を開発する上でも重要な端緒を提供すると期待される。シン団長は、「睡眠紡錘の減少が睡眠障害の主要な原因である可能性を示す初の研究だ」とし、「脳と睡眠脳波の関係を究明できる契機になる」と話した。今度の研究結果は、「米国国立科学院会報(PNAS)」19日付けのオンライン版に載せられた。



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