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[オピニオン]空母保有国への夢

Posted November. 15, 2012 08:47,   

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1910年11月、米国の民間操縦士のユジン・エリーは、巡洋艦・バーミンガム号のデッキ上に臨時に設置された木製滑走台に乗って、飛行機を離陸させた。船上で軍用機を飛ばす航空母艦の概念は、このとき出来上がった。最初の航空母艦は、1918年に披露された英国のアーガス号だ。商船を改造し、格納庫を作り、飛行機専用デッキを敷いた。大型艦砲は火力は強力だが、精度は落ちる。軍艦に戦闘機を載せて向かい、直撃弾を飛ばす戦術は、戦争の公式を変えた。1041年、空母を動員しての真珠湾空襲で太平洋戦争を起こした日本は、その翌年のミッドウェー海戦で米空母船団に惨敗し、勢いをそがれた。

◆空母は、韓国戦争勝利の最高の立役者だった。当時、米海軍空母の半分が作戦に投入され、日夜を問わず北朝鮮人民軍の頭上に「セクセギ」(ジェット戦闘機)を飛ばし、仰天させた。韓国戦争は、核推進空母を開発するきっかけとなった。核推進空母は、ジェット戦闘機を大量に搭載できるというメリットがある。9万7000トン級の米核空母・ジョージ・ワシントン号には、戦闘機や爆撃機、偵察機、ヘリ、空中給油機など、計80台の航空機を搭載しているが、この戦力だけでも、普通の国全体の空軍力に匹敵する。

◆現在、米国や英国、ロシア、フランスなど10カ国が空母を運用している。最近、遼寧艦を進水させた中国は、10番目の空母保有国だ。中国が、空母から戦闘機を離着陸させる技術まで確保するためには、遠い道のりが残っている。10万トン級の空母11隻を保有している米国のほかに大半の国は1万〜6万トン級の小・中型空母1、2隻を保有している。中型空母1隻の建造費用は、4兆ウォン前後だ。空母は、潜水艦やミサイル攻撃に弱く、その大半は、駆逐艦やイージス艦、巡洋艦と一緒に船団を構成する。空母の船団を作るためには、計10兆ウォン以上がかかり、年間兆単位の維持費用がかかる。

◆韓半島周辺国のうち、空母のない国は韓国と日本だけだ。日本は有事の際、戦闘機空母へと転換できるヘリ空母を備えている。インドも自主的に空母を開発し、ベトナムは中国を意識してインドに空母基地を提供すると買って出ている。最近、国会・国防委員会は、「航空母艦の戦力化関連研究委託」予算として1億ウォンを策定した。研究費に過ぎないが、有意義な第一歩だ。3面が海に囲まれている国で、強い海軍力は領土を守る番人だ。

李亨三(イ・ヒョンサム)論説委員 hans@donga.com