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3週間で5万台注文、ブラジルに現代車「HB20」ブーム

3週間で5万台注文、ブラジルに現代車「HB20」ブーム

Posted November. 10, 2012 08:23,   

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ブラジル・サンパウロ州東北側にあるカンピーナス。「ブラジルのシリコンバレー」と呼ばれているここに先月10日、現代(ヒョンデ)自動車の販売店「アンドレタHMBカンピーナス」がオープンした。

8日(現地時間)、同販売店に足を踏み入れると、現代車が先月、販売を開始した小型ハッチバッグモデル「HB20」数台が、3493平方メートルの売り場を埋め尽くしていた。HB20のみ専門的に販売する売る場は、平日にもかかわらず、新車を見に来た客らでにぎわっていた。

先月発売されたHB20の注文台数は、3週間で計5万台を超えている。現代車が今年9月末まで、ブラジルで12モデルで、計4万5629台を販売したのに比べれば、大変な人気ぶりだ。ジョーゼ・マウリシオ・アンドレータ・ジュニオール販売店社長(58)は、「2代続けて44年間、さまざまなブランドの自動車を販売してきたが、このような熱狂的な反応は初めてだ」と語った。

年間生産台数が15万台規模のブラジル工場は、9月に試験稼動に入った。今年末までの生産台数は2万6000台にとどまり、HB20に乗るためにはかなり待たなければならない。現代車は、この人気に乗って、来年、史上最高の20万台を販売し、ブラジル自動車市場5位のブランドへと跳躍する目標を立てている。新興市場・ブリックス(BRICs)4ヵ国のうち、中国やインド、ロシアではすでに販売上位圏に名を連ねた現代車だが、ブラジルでも主要ブランドに跳躍することになる。

●サトウキビの燃料で走るHB20

HB20は、徹底した現地化戦略で、成功的な初期反応を引き出している。ブラジルは、サトウキビから抽出したバイオエタノールやガソリンを同時に使える「フレックスフューエル」車両が80〜90%を占めている。

1992年、小型車「エクセル」1400台を輸出し、ブラジル市場に進出した現代車は、現地攻略に向け、09年から40ヵ月間、フレックスフューエルシステムを搭載したブラジル市場専用「HB」の開発に乗り出した。HBとは、「現代ブラジル(Hyundai Brazil)」の略字だ。

HB20は、1リットル級と1.6リットル級の2種類のエンジンを搭載しており、価格は最低3万1995レアル(約130万7ウォン)だ。ライバルモデルのフィアットの「パリオ」(2万8440レアル)やフォルクスワーゲンの「ゴール」(2万7990レアル)より高い。好みの便宜装置であるエアコンやアンチロックブレーキシステム(ABS)を基本搭載し、非舗装道路の多い現地の環境に合わせ、車体の地上高を高めるなど、現地化に力を入れたのが人気を集める要因となっている。同車はブラジルの「2013、今年の車」に選らばれた。現代車は来年、スポーツユーティリティ車両(SUV)「HB20X」やセダン型を追加で投入する計画だ。

●急成長続けるブラジル市場

グローバル自動車メーカー各社は、ブラジルに生き残りをかけている。05年、世界9位(161万台あまり)だったブラジル自動車市場は、10年は332万台あまりと、ドイツを抜いて4位に躍り出た。15年は、中国や米国に続き、世界3位(500万台)に上るだろうと見込まれる。

ブラジルは昨年末、税制を見直し、輸入車に対し35%の関税をかける一方、現地生産メーカーには、税制上恩恵を与える政策を導入した。これを受け、フォルクスワーゲンやトヨタ、フィアットなどの自動車メーカー各社は、我先にブラジルに生産施設を確保している。現代車も10年、7億ドル(約7630億ウォン)を投資し、サンパウロ州ピラシカバに工場を着工し、9月に完成した。9日に行われる完成式典は、現代車グループの鄭夢九(チョン・モング)会長やジルマ・ルセフ・フブラジル大統領が出席し、現代車の「ブラジル生産時代」を宣言する計画だ。



gene@donga.com