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[社説]戦時作戦権を手にして、うまくできるのか

[社説]戦時作戦権を手にして、うまくできるのか

Posted October. 25, 2012 03:01,   

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韓米両国は24日、米国で開かれた第44回韓米定例安保協議(SCM)で、北朝鮮のいかなる挑発や侵略にも断固として対応するという考えを再確認し、あらゆるタイプの核の脅威に応じた抑止戦略を構築することで合意した。両国が2014年までに核の脅威に対する最適な対策づくりをすることで合意したため、北朝鮮に対する抑止力を大幅に強化することになった。韓米両国は、弾道ミサイルの射程距離の延長(300キロ→800キロ)後の措置として、2015年までに北朝鮮全域の車両搭載弾道ミサイルを30分以内に攻撃できる「共同除去システム」も整えることを決めた。

北朝鮮は、韓国の大統領選挙に露骨に介入し、脱北者団体のビラ散布を口実に武力使用を警告するなど、好戦的な態度を堅持している。韓米両国は、北朝鮮に対抗するための最も効果的な抑止力は韓米同盟の強化であることを今回のSCMを通じて再確認した。

2015年12月に予定された戦時作戦統制権返還の支障のない完遂は、いくら強調してもし過ぎことはない。1950年の韓国戦争勃発直後に米軍に渡った戦作権を65年ぶりに再び行使するため、安保空白への不安がないよう完璧な準備体制を整えなければならない。北朝鮮の脅威が変わらない状況で、韓国軍が完璧に「一人立ち」するには、小さな安保の弱点もさらしてはならない。新政府が発足すれば、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府の時に立案し、李明博(イ・ミョンバク)政府で継続して推進したが、与野党が合意に至らずに果たせなかった軍の上部指揮構造改革・国防改革の作業に速やかに着手しなければならない。

韓米連合軍司令部(CFC)に代わって、韓国軍の合同参謀が主導し、米軍の韓国司令部(USKORCOM)が協力する新たな方式の戦争遂行システムが、以前の水準の対北朝鮮連合防衛能力を維持できるか疑問だ。今回の会議で、来年前半までにCFCと類似の機能を果たす指揮協力機構の創設に合意したのも、戦作権返還後の共同の連合作戦を遂行できる指揮体系を維持するという考えを明確にしたのだ。政府は、戦作権返還にもかかわらず、北朝鮮の挑発欲求を効果的に抑止できる能力を備えることができるという確信を国民に与えなければならない。

米国と中国で新しいリーダーシップが登場する来年以降、韓半島と北東アジア地域の安保状況は激変する可能性が高い。いつになく次期大統領の安保思想と国軍最高統帥権者としての能力と資質が重要だ。朴槿恵(パク・クンヘ)、文在寅(ムン・ジェイン)、安哲秀(アン・チョルス)候補は、戦作権返還後に備えた具体的な安保構想を明らかにし、有権者の評価を受けなければならない。