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輸出と内需が揃って低迷、景気刺激で3ヵ月ぶりに再び利下げ

輸出と内需が揃って低迷、景気刺激で3ヵ月ぶりに再び利下げ

Posted October. 12, 2012 07:54,   

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懸念されていた年間2%台の経済成長が現実のものとなった。世界経済の低迷で韓国経済が受けた打撃もそれだけ深刻だろうという韓国銀行(韓銀)の危機感が反映されたものと見られる。専門家らは、「それだけ韓国経済が深刻な状況に置かれていることを示している」とし「韓国経済が本格的な低成長局面に突入したのではないか」という見方を強めた。

●物価安定目標を下方修正、デフレを懸念か?

今年の経済成長率予測である3.0%は一種のマジノ線だった。韓銀は今年の経済成長率予測を、3.7%→3.5%→3.0%と下げ続けながらも年間3%台の成長率は守ろうとした。

問題は来年の見通しも明るくないことだ。韓銀は、来年についても3.2%成長を予想した。シン・ウン韓銀調査局長は「先日、国際通貨基金(IMF)が発表した予測通り、ユーロ圏の国家債務が解決され、米国の財政の崖(Fiscal Cliff=政府の財政緊縮で経済低迷に陥る現象)が現実のものとならないことを前提にしている」と説明した。だが「財政の崖」が現実のものとなる可能性は依然として消えてない。恒久的な救済基金である欧州安定化メカニズム(ESM)がスタートしたが、IMFは、スペインが財政緊縮の目標達成に失敗するだろうと見込んだ。

こうした背景から、景気低迷に陥ってから長期にわたって抜け出せない、いわゆる「L字型低迷」が続くだろうという見方も出ている。延世(ヨンセ)大学の金正錝(キム・ジョンシク)教授(経済学)は「来年は新政権が内需拡大政策を実施し、今年の成長率が下がったことによるベース効果で3%台序盤の成長も見込める」とし「だが、それは一時的な現象に過ぎず、しばらく韓国経済は低成長基調が続くだろう」との見通しを示した。

とくに韓銀が同日、2013〜2015年の中期物価目標値を年間2.5〜3.6%に下げたのも、今後3年間の景気に対する悲観的な見方を強めている。現在(2010〜2012年)の物価安定目標は年間2〜4%(3±1%)だ。韓銀は「最近、物価が安定的に推移しており、ユーロ圏の国家債務問題が長引いてから、当面物価上昇への圧力は大きくないだろう」とし、「中央銀行の責任を高めるための措置だ」と説明した。

金仲秀(キム・ジュンス)韓銀総裁は、「デフレ(物価下落の中の景気低迷)の恐れはない」と言い切ったが、 現代(ヒョンデ)経済研究院のイ・ジュンヒョプ研究委員は「韓銀が物価安定目標を下方修正したのは、むしろ今後3年にわたって低成長の基調が続くことを示すシグナルと読み取れかねない」と指摘した。

●利下げで景気刺激図る

このように景気がなかなか好転しない中、韓銀は同日、基準金利を2.75%に下げる措置に踏み切った。20ヵ月ぶりに金利が3%未満に下がったのだ。市中に資金を回らせることで景気刺激を図りたい考えだ。

だが今年7月に基準金利を引き下げた時(3.25→3.0%)とは状況が多少異なる。当時は、家計の利子負担の軽減が主眼だったが、今回は世界的な景気低迷が国内景気の足かせとなるのを最小限に止めるための措置だ。実際、韓国の主要輸出先である欧州や中国の経済成長が鈍化し、韓国経済を支えている輸出は早くも打撃を受けている。前年同期比で7月に8.8%減、8月に6.2%減だったのに続き、9月にも1.8%減とプラス転換に失敗した。

内需も同様だ。8月の国内デパートの売上は、昨年同期比で6.9%減少。消費心理も冷え込んでいる。消費者と企業など民間の経済心理を表す経済心理指数(ESI)が、8月に89を示し41ヵ月ぶりの低い水準だった。金融危機のときと同じ水準だ。この他に、鉱工業生産、設備投資、建設投資などはいずれもマイナス成長だった。

韓銀は、基準金利の引き下げや成長率予測の下方修正が経済主体の心理的萎縮を招き、それが不況につながることを警戒した。韓銀の関係者は「0.25%の利下げが景気防御には十分だ」とし「大幅な利下げは不要な不安感だけを招き、景気悪化への懸念を生む可能性がある」と強調した。

一方、全国経済人連合会は同日、「グローバルな財政危機が回復する兆しを見せていない状況下で、不況の長期化はやむを得ない」とし「政府と与野党は韓国経済の危機的状況を真剣に受け止め、経済再生に向けた非常対策を練るべきだ」と求めた。



abc@donga.com sukim@donga.com