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司令室を24時間運営し行動綱領まで… 進化する売春取り締まり回避術

司令室を24時間運営し行動綱領まで… 進化する売春取り締まり回避術

Posted October. 05, 2012 07:54,   

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年明けにソウル麻浦区孔鄹洞(マポグ・ゴンドクドン)のオフィステルに引っ越してきた銀行員のAさん(29)は、退社後、隣の部屋のドアの前に立っている見知らぬ男らと頻繁に顔をあわせた。Aさんは、「男たちは、ドアの暗証番号が分からないのか、女の人が中からドアを開けるまで待たされた」とし、「好奇心で前から気になっていたが、毎日売春が行われていることがわかった」と話した。Aさんは、「1年前に江南(カンナム)駅周辺のオフィステルに住んでいたときは、売春の取り締まりに出てきた警察と、廊下でばったり会ったこともある」と伝えた。

オフィステルで売春を行っている女性のBさんは4日、東亜(トンア)日報の記者との電話取材で、「オフィステルでの売春は、ソウル江南の一部の地域に限られたことではなく、首都圏のいたるところのオフィステルへと広がっている」とし、「売春斡旋業者らは、住宅街や警察署周辺、学校周辺など、場所を選ばない」と主張した。オフィステルでの売春を案内するネット上のサイトには、「地下鉄駅から徒歩で5分」を打ち出し、ソウル主要地下鉄駅周辺や首都圏の大都市に風俗店があると、PRしている。売春をやっている女性のCさんは、「江南周辺だけでなく、大規模なマンション団地が集まっているソウル陽川区木洞(ヤンチョング・モクドン)、ソウル北部の閑散とした住宅街前のオフィステルでも働いたことがある」と話した。警察の関係者も、「江南や汝矣島(ヨイド)だけでなく、他の地域へとオフィステルでの売春が広まっている」と明らかにした。

オフィステルで売春を行っている一部の風俗店は、司令室まで備えており、一糸乱れぬ体制で売春を行っている。ソウル江南周辺で、このようにオフィステルを利用して大々的に風俗店を営んできて、業界のゴッドファザーと呼ばれているキム某氏(31)は、自分の下に、管理室長(売春婦募集や部屋の割り振り)、広告室長(チラシの配布や斡旋サイトの管理)、斡旋室長(買春男性と売春婦との斡旋や集金)など10数人の「室長」を雇って、組織的に運営してきた。司令室の職員たちは、売春婦を求める男性らからの電話予約や売春婦らの出勤状態などを管理し、警察による取り締まりの際は、直ちに室長らにそれを知らせてきた。

キム氏は、警察の取り締まりを避けようと、風俗店の名前を10数種類も作り、チラシに印刷する他人名義の携帯電話番号も20個も作った。あるテレビ番組に出演した広域取り締まり捜査チームの警察官の顔の画面をコピーし、従業員らに覚えさせるなどした。

このほか、「室長行動綱領」を始め、「買春女性の行動綱領」までまとめ、教育させるなどした。「買春女性の行動綱領」には、「日本のアダルトビデオを見て、絶えず技を開発しろ」、「外観の冴えない客も、嬉しい表情で出迎えよ」などの指針が書かれていた。

このような手口で、キム容疑者のグループが、昨年10月から、江南周辺のオフィステル24部屋を間借りし、買春を斡旋して手にした金は計30億ウォンあまり。警察の関係者は、「一日平均65人の買春男性らから、13万ウォンずつをもらった」と明らかにした。

ソウル地方警察庁・広域取締り捜査チームは4日、売春斡旋などの行為の処罰に関する法律違反で、風俗店室長のウ某容疑者(34)を拘束したうえ、買春男性など10人を在宅起訴し、逃走した風俗店経営者のキム容疑者を追っていると明らかにした。



ramblas@donga.com tigermask@donga.com