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[社説]労働市場の柔軟化と新技術に未来の雇用がかかっている

[社説]労働市場の柔軟化と新技術に未来の雇用がかかっている

Posted September. 27, 2012 08:00,   

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韓国の雇用創出能力が経済協力開発機関(OECD)上位20カ国の中で16位だという、本紙青年ドリームセンターとグローバルコンサルティング会社のモニターグループの分析に失望感を禁じ得ない。高い失業率と景気低迷に見舞われているアイルランドよりも下で、南欧州財政危機国のスペイン、イタリア、ギリシャをぎりぎりでリードしているレベルだ。分析対象の20カ国を雇用強国、雇用創出潜在力保有国、潜在的雇用危険国、雇用危機国、雇用回復力喪失国の5段階に分けると、韓国は日本と共に「潜在的雇用危険国」に分類された。

5部門にわたって行われた今度の評価で韓国は雇用構造、社会文化の2部門が20位で最下位だった。政府制度および規制(18位)、職業教育(16位)も下位圏にとどまった。産業競争力部門で11位をしてやっと現状態を維持しているが、これが下落すれば、雇用創出能力が急速に悪化する。

国内雇用の未来への見通しは明るくない。雇用の製造業依存度が高い状況で、原価競争力を確保するため、海外へ工場移転が持続的に行われている。「雇用無き成長」の泥沼に落ちかねないという意味だ。実際、韓国はここ5年間、国内総生産(GDP)成長率がOECD最高レベルの24%だったが、同期間の雇用成長は2.79%で14位にとどまった。

今度の評価では雇用創出の阻害要素として年功序列の賃金体系や過度な雇用安定性が指摘された。李錫采(イ・ソクチェ)KT会長は昨日、ソウル大学工学部での講演で、「青年雇用の質が落ちる根本原因は労働市場の硬直性のためだ」と話した。本紙の青年ドリームセンターの分析と一致する見方だ。既存社員を過度に保護するため、生産性を上回る給与をもらう人が増えるため、会社が派遣社員を選び、非正規職など2流の仕事だけが増えるというのだ。李会長は生産性が落ちた社員をアウトソーシング領域へ循環し、労力の善循環構造を確立しなければならないと提言した。

雇用の先進国を見習う必要がある。酪農業と製造業基盤の上に観光、金融などがバランス良く発達したスイス、労働市場の改革と企業主導の職務教育に成功したドイツ、製造業と金融業を均衡に発展させたオランダ、高い労働柔軟性を確保しているデンマークが我々が見習うべきモデルだ。李会長も教育、医療、情報通信など新技術分野で規制を果敢に緩和して、雇用を創出しなければならないと強調した。「労働市場の柔軟化と新技術に未来の雇用がかかっている」というのは平凡だが否定できない真実だ。