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「成功の秘訣は切羽詰まり感」 街角の物売りが年商300億ウォンの会社社長に

「成功の秘訣は切羽詰まり感」 街角の物売りが年商300億ウォンの会社社長に

Posted August. 27, 2012 07:11,   

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コリアテックは今月半ば、ロッテデパート江南(カンナム)店、盆唐(プンダン)店、永登浦(ヨンドゥンポ)店、本店、大邱(テグ)店などにイスラエル炭酸水製造機の「ソダストーリム」の正規売場を開き体験型販売空間を拡大した。この製品は7月、GSテレビホームショッピングを通じて販売された初放送当時1500台が全て売られて6億ウォンの売上を記録した。

同社が消費者が直接体験できる売場を強調するのは、イ・ドンヨル代表(40)の身に付いた経営哲学と関係がある。父親の事業失敗で家計が厳しくなり、高校2年生の時から一家の生計を立ててきたイ代表は街角の露店で働き続けた。

「高校2年生の時、中学生だった妹が授業料をきちんと払えなくて学校で恥をかいたという話を聞いてショックを受けました。自主退学してお金を稼ぎ始めました」

靴磨きと配達の仕事をしていたイ氏は20代序盤から本格的に街頭でものを売り始めた。「この分野の先輩が物売りをする様子を見たら、オウムのように同じ言葉ばかり繰り返していました。早速どのような時、どのような家庭で使ったらいいか、『ストーリーテリング』してみたら、人が集まり始めました」。

1日も休まずに働いたため、体はくたびれたが、生まれつきの話術のおかげで所得はかなりあった。そして、実際に商品を使いながら販売するノウハウはテレビホームショッピング市場が本格導入されてから花を咲かせるようになった。

4ヵ月間毎日足を運んだ「ストーキング戦略」のおかげで、02年、とうとう現代(ヒョンデ)ホームショッピングを通じて両面ガラス清掃機のテレビ放送をローンチングした。正規放送60分の中で23分枠だけをもらって行ったテスト放送でイ代表は2600個を売った。コールセンターは殺到するお問い合わせの電話でマヒ事態になった。

氏は03年、資本金5000万ウォンでコリアテックを設立した。08年には英国の有名な洗剤ブランドの「アストニッシュ」を国内へ導入して陣容を揃えた。既に数社が輸入して失敗した洗剤をイ代表は大ヒット商品に衣替えらせた。

「韓国の料理文化の特性から鍋を焦がす主婦が多いことに注目した。鍋のススを無くす場面を繰り返して見せたのがアピールしたようです」

昨年170億ウォンを稼いだコリアテックは今年上半期(1〜6月)だけで150億ウォンの売上を上げた。今年度末まで300億ウォンを達成すると見られる。従業員数は10年ぶりに3人から100人に増えた。

イ代表が挙げる成功ノウハウは切羽詰り感だ。街頭販売が恥ずかしくて苦しく思った時、家族に気づかれないよう浴室へ入って水道の栓をあけたまま声を出して泣いたりもした。

「社員を採用する時、切羽詰り感があるかどうか目つきから見ます。そのためか、何かとストーリーのある社員が増えました。私のように5%足りない人々が高い目標意識を持っているから営業に強いんです」

昨年6月、中国上海に現地法人を設立したことを機に、本格的な海外進出を始めたイ代表は、方字鍮器(鍮器合金の一種で、78%の銅と22%の朱錫を合金した韓国固有の金属技法)のように韓国固有の文化と技術力が盛り込まれた名品を輸出するのを次の目標に据えている。



bright@donga.com