Go to contents

[社説]金永煥氏釈放、北朝鮮の民主化運動を続けなければ

[社説]金永煥氏釈放、北朝鮮の民主化運動を続けなければ

Posted July. 23, 2012 08:49,   

한국어

中国で北朝鮮民主化活動をして中国公安に逮捕され、丹東国家安全庁に身柄を拘束されていた金永煥(キム・ヨンファン)氏と仲間の3人が、逮捕から113日ぶりに釈放され、帰国した。長期間の拘束でやつれた様子の金氏一行は、「北朝鮮の現実は、残酷な人権の実状と酷い独裁に苦しめられている」とし、「いかなる弾圧にも、北朝鮮人権と民主化に向けて努力を続ける」と主張した。世界情勢だけでなく、北朝鮮の高位層の情報と徹底的に遮断された北朝鮮住民は、外部世界の支援を切実に必要としている。ミャンマー民主化の旗手であるアウン・サン・スー・チー氏もノーベル賞受賞をはじめとする国際的な関心と支援を通じて、民主化運動の火を灯し続けることができた。

「国家安全危害」の容疑で金氏一行を逮捕した中国公安は、具体的な違法の事実については公表しなかった。中国は、過去の北朝鮮住民の脱北を直接・間接的に助けた北朝鮮人権運動家とは違って、金氏一行に対する起訴手続きもせずに釈放した。中国は、国際社会で人権弾圧国という汚名を着せられているところに、金氏一行を正式に裁判にかけることの負担が大きかったのだろう。裁判を通じて北朝鮮の脱北者人権問題が議論される状況を避けようとしたようだ。この機に、中国政府は「死線」を越えて中国に入ってきた脱北者を北朝鮮に送還する行為をやめなければならない。

金永煥氏が98年から中国を往来し、力を入れてきた北朝鮮民主化ネットワークは、今回の事件を機に打撃を受けた。しかし、北朝鮮民主化運動が中断されてはならない。北朝鮮ニュースを事実のとおり北朝鮮住民に伝える短波ラジオや風船を飛ばす運動も、北朝鮮当局が神経を尖らせるほど威力がある。風船を飛ばすことを妨害する親北団体は、北朝鮮といかなる方法であれ連携していることは明らかだ。北朝鮮住民が、金正日(キム・ジョンイル)3代世襲独裁政権の治下で、どのような人権蹂躙と苦痛を味わっているかが明らかになれば、親北勢力は恥ずかしくて顔を上げることができないだろう。

政府と国会も、中国や東南アジア地域で北朝鮮民主化運動を行っている人々の身の安全を保障する対策づくりをしなければならない。金氏を含め、多くの人権運動家が脱北者支援の活動中に、中国で逮捕され、投獄された経験がある。95年、中国延吉で布教活動をしていた時に北朝鮮に拉致されたアン・スンウン牧師が最近亡くなった。北朝鮮民主化活動家は、命をかけて北朝鮮人権運動をしている。第19代国会は、超党派の協力を通じて、第18代国会で処理できなかった北朝鮮人権法の制定を急がなければならない。