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「ぷにぷにした感触のスマートフォンを開発せよ」

「ぷにぷにした感触のスマートフォンを開発せよ」

Posted July. 20, 2012 04:07,   

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LG電子のオプティマスビューやオプティマスLTE2などの最新スマートフォンには、ほかのメーカーの製品にはない付属品がもうひとつついている。充電ケーブルをつなげる端子を保護できるよう、横に押して開閉する「スライダーザタブ(開閉装置)」だ。

些細なものに見られるかもしれないが、このスライダータブは、LG電子の開発チームが設計図を100回以上も変えた末にようやく製作にたどり着いたものだ。同社のモバイル分野のトップである朴鍾碩(バク・ジョンソク)MC事業本部長(副社長)が何度も引き下がらせたからだ。「過度に柔らかくも硬くもなく、ユーザーに人気の高い『ぷにぷに』した感触が伝わるように作るべきだ」。

『ぷにぷに』した感触を生かすため、開発チームは100回以上も設計を変え、試作品を作った。そしてようやく朴本部長のOKサインが降りた。苦労はしたものの、客の反応は芳しかった。会社員のキム・ジヒョンさん(30)は、「ほかの会社の製品は何ヵ月も使えば、充電端子に埃がついて性能が落ち、見た目もよくないが、LG製品はスライダータブがあって、すっきりしていて使い勝手がよい」と話した。

LG電子が初導入したスマートフォンの「クイックメモ」機能も、朴本部長が強調した「細かな感性」を反映させたアイデアだ。スマートフォンのいかなる画面であれ、ボタンひとつでメモすることのできるクイックメモには、最近、アイコンタッチひとつで入力段階別に取り消しや修復の可能な「アンドゥ/リドゥ(undo/redo)」機能を追加した。かつては、取り消し機能を使って、入力内容の特定部分を消したり、全体を消さなければならなかった。

朴本部長は、「消費者の些細なニーズもきめ細かく配慮し、反映させなければ、LGスマートフォンは失地を回復することができない」と強調した。

知能型音声認識ソリューション「LGクイックボイス」も、きめ細かさで勝負した事例だ。これに先立ってサービスを打ち出したアップルの「アイフォーン」や三星(サムスン)のギャラクシーSシリーズのサービスは、女性の声のみだが、LGは男性の声も追加した。また、韓国ユーザーの特性に合わせ、音声認識で旧暦の日付まで確認することができる。

三星電子やアップルに大幅に遅れをとり、苦戦していたLG電子のスマートフォンは、このようなきめ細かな感性の力で少しずつ、存在感を高めている。特に最近、韓国や米国、日本を中心に、LTEフォンが主流となりつつあり、LGのLTEスマートフォンが善戦していることに、会社側は盛り上がっている様子だ。

LG電子は最近、昨年10月のオプティマスLTEの発売後、9ヵ月ぶりにLTEフォンのグローバル販売台数で400万台を突破した。国内で5月末に発売した「オプティマスLTE2」の販売台数は最近、40万台を超え、「外国メーカーの墓場」といわれていた日本でも、LTEフォンの40万台販売を突破した。

教保(キョボ)証券のバク・ソンミン首席研究員は、「LG電子のLTEフォンの販売が増えており、通信会社の選択幅も広まっている」とし、「昨年とは違って、安定的な収益創出が期待できる」と主張した。



jaeyuna@donga.com