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そこまでやる? 偽物売りの露店の取り締まり回避術

そこまでやる? 偽物売りの露店の取り締まり回避術

Posted July. 04, 2012 08:10,   

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2日午後、ソウル中区明洞(チュング・ミョンドン)で会ったパク某氏(33)は、「1日数十万人が行き来するこの町で『偽物』を売るのも厳しい」と愚痴をこぼした。3年間明洞で営んでいる露店に頻繁に取り締まり班がやってくるためだ。パク氏は取り締まりと処罰を避けるため、仲間の露天商と工夫を凝らしてきた。しかし、中区公務員3人と韓国知識財産保護協会の支援要員2人で構成された取り締まり班が同日午後6時から集中啓導活動を行い、商人らの巧妙で秘密な販売戦略があらわになった。

●魔術のような取り締まり回避

「おかしいですね。そんなに多かったかばんの露天商はどこへ行ったでしょうね」

合同啓導活動に取り組んだ取り締まり支援要員のパク某氏(34)が首をかしげた。同日訪問した100あまりの露店の中で、かばんを売るところは10ヵ所に及ばなかった。しかも「偽物」は見当たらなかった。偽物のかばんが最も重要な啓導活動と思った取り締まり班の予想は外れた。

かばん露店の殆どは、取り締まり班が出動するという情報を聞いて、店を開かなかった。チョン・ジョンジェ中区地域経済主務官は、「かばんや財布は偽物でも他の物に比べて高いため、取り締まりにより敏感だ」と話した。あるかばん露天商は、後で取り締まりの話を聞いて、取り締まり班が近づいたら、偽物のかばんはそのまま置いて逃げてしまった。

●販売はひそかに

明洞道と明洞4道が交差する十字路の露店にはジャンパーやシャツ30余着が3〜4着ずつ重ねてかけられていた。表向きでは別に問題のない服だったが、最も上に陳列されている服を持ち上げたら、1月李明博(イ・ミョンバク)大統領の孫娘が着て有名になったモンクレールダウンジャケットが20着以上発見された。もちろん、全部偽物だった。

明洞道の西側の端の露店は一見すると、ビニールの使い捨てかばんを売る売場だった。しかし、取り締まり班は、かばんの上下に多様な男性用ベルトが陳列されているのが気になった。5〜10重に積まれているかばんを片付けたら、ドルチェアンドガッバーナ、アルマーニの偽ベルトが現れた。この露店の主は、「前に売っていたものだが、もったいなくて展示しているだけだ」と弁明した。

●良心不良の商標権違反の商品

商標権違反商品も蔓延していた。ある露店で1万ウォンで売っている愛犬衣類にはアディダス、ノースペース、シャネルのような高価品の商標が刻まれていた。携帯電話用品の露店はブルガリ、ルイ・ヴィトンなどブランド品の商標が刻まれたケースでぎっしりだった。ある露店の靴はフェンディブランドの商標を逆に付けて取り締まりを避けた。

露店がこうしてまで偽物を売る理由は、外国人観光客のためだ。露天商のキム某氏(61、女)は、「偽物を売らないと、外国人観光客が来なくなって、収入が大きく減る」と話した。

中区は啓導と広報を続けた後、16日からは特許庁の商標権特別司法警察隊と共に抜き打ち取り締まりを行う計画だ。チェ・チャンシク中区庁長は、「偽造品を根絶して世界的な観光スポットにする」と話した。



kaki@donga.com