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「社会的企業が未来だ」 07年導入以来13倍に増加

「社会的企業が未来だ」 07年導入以来13倍に増加

Posted June. 29, 2012 07:35,   

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23日の午前、ソウル市西大門区滄川洞(ソデムング・チャンチョンドン)の「闇の中の対話」展示場。ドアを開けて一歩を踏み出すと暗闇の中だった。90分間、目で見れるものは何もなかった。ただ案内してくれる「ロードマスター」の声が聞こえるだけだった。

狭いビルの中だが、ここを訪れた客たちは暗闇の中でごった返す市場も、活気溢れる埠頭も、コーヒーを出すレストランも訪問した。そして90分間、訪問者を案内したロードマスターの最後の一言に驚かされた。「私は目が見えない視覚障害人です。ここの職員のうち相当数があ視覚障害人で暗闇の中で皆さんを案内しています」。

闇の中の対話を運営しているNビジョンズは雇用労働部(雇用部)が認証にした代表的な社会的企業の一つだ。

●5年で13倍増えた社会的企業

2007年に社会的企業が国内に導入されて以来、企業数と従業員数が速いテンポで増えている。社会的企業の種類も、福祉法人で運営する単純製造業からNビジョンズのように文化と社会福祉分野などと多様化した。

28日、雇用部によると、今年4月末現在、国内の社会的企業数は656社。予備の社会的企業1340社まで入れると、社会的企業で働く従業員は1万6406人に上る。企業数と従業員数は2007年に比べてそれぞれ13倍と6倍以上になった。社会的企業で働く障害人など社会的弱者層も昨年1万人を超えた。

社会的企業を分野別に見ると、環境部門(113社=17.2%)が最も多い。続いて社会福祉(92社=14.0%)、文化(89社=13.6%)、看病家事(53社=8.1%)の順だった。雇用部の関係者は、「初期は清掃会社などサービス部門が社会的企業に多く指定されたが、今は文化部門の企業が増える傾向にある」と話した。

雇用部は、社会的企業の成長の勢いを受けて、来月1〜2日にソウルCOEXで韓国社会的企業振興院と共同で第1回社会的企業博覧会を開催する。博覧会には社会的企業74社と11の地方自治体が参加し、これまで「共同購買」に依存してきた社会的企業製品を一般企業1010社や消費者に紹介する予定だ。

●PRとマーケティング支援が緊要

専門家たちは、最近社会的企業数が急成長の勢いを見せているが、PRやマーケティングなどの支援を強化しなければならないと一様に指摘している。Nビジョンズのソン・ヨンヒ代表は、「社会的企業についての広報は十分行われたが、消費者はまだ個別企業が社会的企業であることを知らない場合が多い」とし、「社会的企業の育成を一種の『福祉費用』と受け止める見方も改善されなければならない」と話した。

23日、闇の中の対話展示場を訪れたキム・ヨハンさん(27)は、「社会的企業のイベントであることが知られれば、もっと多くの人が関心を持って訪ねるだろう」と話した。

雇用部のマン・ギルス社会的企業課長は、「これまで社会的企業予算の70%が弱者層の人件費支援などに使われた」と言い、「今後社会的企業の販路開拓などをサポートするなど、自立できる環境づくりに力を入れたい」と話した。



jmpark@donga.com