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金融委員会の高官まで狙うフィッシング詐欺

金融委員会の高官まで狙うフィッシング詐欺

Posted June. 27, 2012 05:36,   

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金融委員会のある高官は、1週間前に胸をなでおろす一通の電話を受けた。ある男が電話の向こうから、いきなり「塾にいるあんたの子どもを誘拐している。子どもの頭が割れて血をたくさん流している。今すぐ1000万ウォンを送らないと殺してやる」と脅迫されたからだ。

この高官は、子どもが通っている塾に電話をかけて「問題なく無事にいる」という話を聞いたが、確認の電話をかける2〜3分が自分人生の中で最も長く感じられたと打ち明けた。そのうえで、「脅迫電話をかけてきた男が、私の名前と肩書き、子どもが塾に通う時間を正確に知っていた」と言い、「金融当局の幹部をしている私にまで今すぐ1000万ウォンを送らなければならないような圧迫感を感じたのに、一般の人がボイスフィッシング詐欺に遭ったら、どんなに不安に震えるだろうかを実感した」と話した。

金融当局の高官まで電話詐欺の対象になるほどボイスフィッシング詐欺の手口は大胆になり、被害件数も急増していることが明らかになった。26日、金融監督院(金監院)と警察庁によると、今年1〜5月の電話詐欺被害件数は3117件で、昨年同期間の2734件に比べて14%増加した。被害金額も294億ウォンに比べて16%増加した342億ウォンと集計された。

電話詐欺を類型別にみると、「誘拐を偽る」が27.4%で最も多く、捜査機関だと詐称する(27%)、金監院を詐称する(15.1%)、郵便局を詐称する(12.7%)、銀行だと詐称する(12.7%)などの順だった。

金監院は、電話詐欺が疑われれば、すぐ警察庁112センターや金融機関のコールセンターに詐欺犯通帳に対する支払い停止を要請し、支払いが停止された金額は近くの銀行を訪ねて電話詐欺被害金払い戻しを申請することを薦めた。また、電話詐欺の被害拡散を防ぐため、26日から300万ウォン以上の現金が入金されれば、自動預け払い機(ATMなど)を使った引き出しが10分間停止する「遅延引き出し制度」も施行していると発表した。

金監院の関係者は、「警察署など公共機関を詐称する電話はボイスフィッシングの可能性が高いという認識が定着しているが、子どもの誘拐は詐欺電話かどうかが分かり難く、親が感じる不安感が強いためお金を送ることが多い」とし、「子どもを誘拐したとしてお金を要求するときは、むやみに要求に応じようとせず、できるだけ慎重に対応しなければならない」と話した。

警察庁の関係者は、「とくに午前10時から11時の間に、誘拐したとか公共機関だと言ってかかってくる電話は、電話詐欺である可能性が高い」と話した。警察庁によると、電話詐欺事件を発生時間帯で見ると、午前10時帯が22.4%で最も多く、午前11時帯(18.6%)、午前9時帯(13.4%)、正午帯(11.6%)、午後3時帯(8.0%)の順だった。



dew@donga.com