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中高生32人、「韓国の歴史を訪ねて」日本探訪

中高生32人、「韓国の歴史を訪ねて」日本探訪

Posted June. 07, 2012 04:36,   

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日本の奈良県にある法隆寺を訪れた韓国の中高生32人が、写真で見たことのある百済観音像の前に立ち、深い感嘆の声を上げた。4日午前、彼らは長さ2.8メートル、8頭身の観音像の微笑みに完全に圧倒された。飛鳥時代の代表的な遺物である観音像は、左手には水瓶を持ち、右手は手の平を出して「救援」と「慈悲」の精神を表していた。寺の入口では、騒々しかった生徒たちが一瞬、静かになった。

生徒たちはできる限り近づき、観音像を頭からつま先までまじまじと見ていた。「温和な顔で、見る人の心を安らかにしてくれる」、「日本の有名な遺物には必ず三国時代の話が出てくるというが、それだけ韓国文化がすごかったようだ」。観音像を見た後、各自、百済文化について語り出し、また騒々しくなった。

SH公社が主催し、東亜(トンア)日報、ウリィ銀行、ロッテ観光、ソウル医療院が後援する青少年日本百済文化遺跡探訪「希望を夢見てGO!」探訪隊が日本を訪問した。今回は、苦しい環境にもかかわらず模範的に生活するソウル地域の中高生32人が参加した。彼らは、2日から5日までの4日間、大阪と京都、奈良にある寺や神社を訪れ、百済文化を探訪した。06年以降7回目の海外歴史探訪で、1〜6回は白頭山(ペクトゥサン)に登ったが、今年初めて日本を訪れた。

生徒たちは今回の探訪で、法隆寺の金堂壁画、百済史など、直接・間接的に百済文化を見ることができる遺物を見学した。日本に論語と千字文を伝えた百済の王仁博士の墓も見学した。イ・ウンヘさん(17)は、「日本の文化に百済文化がこのように多くの影響を及ぼしたとは知らなかった」と驚いた。

日本の訪問が2回目のソン・ジョンヒョン君(18)が、寺の管理人に流暢な日本語で、「この寺は日本で何番目に大きい寺ですか」と尋ねた。管理人は、「大きさはよく分からないが、日本で最も古い寺です」と答えると彼はうなずいた。ソン君は、中学生の時から独学で日本語を学び、10年に日本語能力試験(JLPT)2級を取得した。

ソン君の夢は、韓国と日本を行き来する日本観光通訳ガイドになること。ソン君に今回の探訪は職業体験のようなものだった。できるだけ多くの日本人と話をして、これまで学んだ日本語を実践で試した。日本の文化財の中にある百済の跡を見て、互いの歴史についても考えた。ソン君は、「日本国宝1号であり、百済文化の影響を強く受けた京都の広隆寺の木造の弥勒菩薩半跏思惟像が最も記憶に残った」と話した。

ソン君は高校を卒業後、韓国内の免税店で働きながら、夢を叶える考えだ。免税店に来る日本人と話をして、実戦で日本語を学ぶことができるうえ、金も稼げるからだ。ソン君は、「将来、韓国と日本でサービス事業をしたい」と話した。

高校1年生のカン・テヤン君(15)は、歴史学者で小説家になることが夢だ。日本に放置されたも同然の王仁博士の墓を眺めながら、韓日両国の歴史と文化を素材に小説を書かなければならないと決心した。カン君は、「後日、両国の歴史のわだかまりを洗い流すことができる小説を書きたい」と誓った。SH公社のキム・ヨンジュン顧客管理チーム長は、「生徒たちが韓国文化に自負心を持ち、日本で新しい夢を育むことを望む」と話した。



kaki@donga.com