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北朝鮮作成の悪性コード、中国のゲーム経由で国内に流通

北朝鮮作成の悪性コード、中国のゲーム経由で国内に流通

Posted June. 04, 2012 08:14,   

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北朝鮮の対南工作機関である偵察総局が韓国にサイバーテロを起こす目的で偽装設立した中国内のゲームプログラム開発会社から、悪性コードが隠されたゲーム数十件を輸入・流布した男性が警察に逮捕された。警察は、このプログラムの使用者のPCが悪性コードに感染し、「ゾンビPC」として利用され、この使用者が接続した政府機関などの国家重要機関がいつでもハッキングされる危機にあったと見ている。また、ゲームプログラムに隠された悪性コードによって、個人情報数十万件がハッキングされ、北朝鮮に流れたと推定している。

ソウル地方警察庁は3日、昨年末から最近まで、北朝鮮が中国・瀋陽に設立したゲームプログラム開発会社「朝鮮ペクソル貿易会社」から、カジノやバカラなどの不法射倖性ゲームプログラム数十件を数千万ウォンで購入して流布したチョ容疑者(39)を国家保安法違反の容疑で逮捕したことを明らかにした。警察の捜査によると、チョ容疑者は、この会社の正体と悪性コードが隠されている事実を知りながら、国内の会社に比べて3分の1の価格でゲームプログラムを購入できることから、プログラム数十件を購入した。また、昨年12月の金正日(キム・ジョンイル)総書記の死去の際、同社と良好な関係を維持するために、「偉大な民族の領導者・金正日将軍は、現世期の最も偉大な政治家だった」という内容の弔電メールで送っていたことも明らかになった。チョ容疑者は、「国内の技術流出などのスパイ活動はしなかった」と話している。

警察によると、朝鮮ペクソル貿易会社には、北朝鮮当局が金日成(キム・イルソン)大学や金策工業総合大学のコンピュータ関連学科に入学させ、「情報技術(IT)戦死」として養成した専門ハッカー7〜10人が働いている。警察は、朝鮮ペクソル貿易会社が、個人情報の収集やDDoS(分散型サービス拒否)攻撃が可能な悪性コードを隠したゲームプログラムをチョ容疑者のほかにも国内輸入会社数十社に販売したと見ている。

警察関係者は、「瀋陽に、偵察総局がサイバーテロを目的に設立したゲーム会社が数十社あると推定され、これらの企業からプログラムを購入した会社は、数十〜数百社にのぼるとみえる」と明らかにした。警察によると、これらの会社の1社が販売したゲームプログラムの悪性コードが流布し、昨年4月、仁川(インチョン)国際空港のコンピュータ・ネットワークがハッキングされるところだった。また、国内の有名カジノの個人情報数十万件が流出したりもした。