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[オピニオン]中国の検閲、グーグルの勇気

[オピニオン]中国の検閲、グーグルの勇気

Posted June. 02, 2012 08:16,   

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先月30日から、中国版ツイッター「微博」で、「ビックマック(巨無)」の検索が封じされた。「関連法律法規や政策に基づき、検索結果を示すことができません」という表示のみ現れている。女優のチャン・ツィイーが薄熙來元重慶市書記に対し、性接待を行ったという内容が、アップルデイリーという新聞の1面トップ記事に掲載されたが、その真上にKFCのビックマック広告が、大変大きく掲載されたためだと、チャイナデジタルタイムズ(CDT)は推定した。このように親切に知らせてくれるCDTは、もちろん中国では目にできない。インターネット検閲の「万里の長城の防火壁(Great Firewall)」のためだ。

◆中国で、グーグルサイトから入り、南方都市報を検索すれば、関連内容が次々と出てくる。一方、批判的媒体の「南方週末」を検索すれば、「つながりません」という表示と共に、いきなり不通になってしまう。カーソルもびくともせず、画面を切ってから再び起動させても始まらない。コンピューターの前に座っている人にとって、1分30秒間の不通は、千年に匹敵するほど長い時間だ。中国政府政府が、政治的に敏感な内容だと判断したことについて知ろうとするネットユーザーらは、このような罰を受けた後、ようやくグーグルのメイン画面に戻ることができる。

◆中国の横暴に、グーグルが勇気ある反旗を翻している。31日、中国でグーグル検索窓に、中国政府が遮断した言葉やウェブサイトのホームページを打ち込めば、「この言葉(またはウェブサイト)は、中国政府によってアクセスが食い止められています」と公開したしまったのだ。このため、これまで、グーグルに問題があるとばかりに思っていて、「再びグーグルなど使わない」と歯軋りをしていたネットユーザーなら、自国政府がどれほど、国民の知る権利を侵害しているのか、はっきり分かるようになった。

◆06年、中国に進出したグーグルは、中国政府のインターネット検閲に抗議し、10年、中国内での業務を中止し、香港から撤退した。そのため、中国本土で、中国グーグルを打ち込めば、香港グーグルに繋がり、「万里の長城の防火壁」の検閲を受けなければならなかった。中国内で自主検閲を通じ、中国政府とたいしたトラブルも無くやってきた百度やヤフー、ビンとは違う、グーグルだけの勇気だった。世界が、中国の政治変動に注目している時期に合わせ、グーグルは中国政府の無慈悲な抑圧を暴露させることで、表現の自由を守るグローバルブランドのイメージを固める模様だ。物質的な豊かさに満足し、政治的・市民的自由を放棄し、生きてきた中国人たちは何時、グーグルのように勇気を出すことができるだろうか。

金順鄹(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com