Go to contents

軍優先から経済重視へ、公開活動で分かる金正恩氏の関心分野の変化

軍優先から経済重視へ、公開活動で分かる金正恩氏の関心分野の変化

Posted May. 29, 2012 07:57,   

한국어

「軍・経済に均等に関心」→「軍優先」→「経済問題に注目」

北朝鮮の新指導者、金正恩(キム・ジョンウン)氏の公開活動から、正恩氏がどの分野に関心を持っているのか、正恩氏の地位がどのように変化しているのかが一目で分かる。北朝鮮で最高指導者の公開活動は、緻密に準備された高度な政治行為であるからだ。

統一部の集計や北朝鮮メディアの報道によると、正恩氏は、10年9月28日の第3回労働党代表者会を通じて初めて公の席上に姿を現して以降、28日現在まで計214回の公開活動を行った。時期別に分けると、「後継以前」(10年9月28日〜11月12月17日)が計132回、「後継直後」(11年12月18日〜12年4月15日)が53回、「権力定着期」(12月4月16日以降)が29回だ。

「後継以前」では、正恩氏の分野別公開活動の件数は、軍関連が40回、経済関連が36回で、軍と経済に同レベルの関心を持っていたことが分かった。外交行事にも13回参加した。当時、正恩氏は後継者として登場し、国政運営全般の後継授業を受けていた時期だった。正恩氏は、「北朝鮮政権のナンバー2」として金正日(キム・ジョンイル)総書記に随行し、統治の両軸である軍と経済に同レベルの関心を傾けていたとみられる。

昨年12月17日の金総書記の死去によって突然権力を受け継いだ直後、公開活動の様相にも大きな変化が現れた。正恩氏は、今年1月1日の「近衛ソウル柳京守第105タンク(戦車)師団」の視察を皮切りに、第169軍部隊(1月18日)、人民軍第3870部隊・空軍第354部隊(1月20日)、人民軍第671部隊(1月22日)など相次いで軍部隊を訪れた。「後継直後」にあった53回の公開活動のうち、金総書記の哀悼行事など、そのほか29件を除く24件中22件(91.7%)が軍関連だった。経済関連の公開活動は2件しかなかった。正恩氏が政権の基盤を安定させるために、軍の支持を取り付けることに全力を挙げていたことが端的に現われている。

一方、第4回党代表者会(4月11日)、金日成(キム・イルソン)生誕100年(4月15日)などの大規模な政治行事を終え、体制が整備された後は、経済現場の視察が増えている。4月16日以降29回の公開活動のうち、経済関連は5件で軍関連の9件より少なかったが、軍関連の10分の1もなかった「後継直後」に比べれば、経済の比重が高まった。

韓国政府の関係者は、「ある程度自信をつけた正恩氏が、権力をより堅固にするために視線を経済に向け、公開活動によって『経済問題の解決に関心がある』ことを住民に示そうとしている」と分析した。また、最近、正恩氏が平壌(ピョンヤン)中央動物園(27日)、万景台(マンギョンデ)遊戯場(9日)、綾羅(ヌンラ)人民遊園地(5日)など、住民が多く集まる娯楽施設を頻繁に訪れているのも特徴的だ。「住民に身近な指導者」というイメージを前面に出すための戦略とみえる。



will71@donga.com