麗水（ヨス）エキスポ開幕１６日目の２７日、１日の入場者数が１０万人を突破し、麗水エキスポ会場・組織委員会には久々の笑いの花が咲いた。組織委員会は、見込み入場者数を下回りかねないという懸念を払拭させるシグナルと見ている。組織委によると、同日午後６時現在の入場者数は計１０万７２９３人と、累計入場者数は７４万４２９１人に上っている。
●興行は青信号、便宜施設は赤信号
麗水エキスポは、日が経つにつれ、入場者数が伸び、興行に拍車が掛かっている。組織委は、お釈迦様の誕生日という連休を迎え、家族連れの入場者が会場に詰め掛けたものと見ている。ソウルから来た大学生のソン某さん（２２）は、「エキスポ会場には人出が多く、不便なこともあるが、見物が多く、よかったと思う」とし、「１日で全ての展示・公演を見て回ることができず、大変残念だ」と話した。
１０万人の入場者が詰め掛けると、人気パビリオンへの観覧客集中や便宜施設の不足、エキスポ会場周辺道路の混雑など、解決しなければならない課題が、再び浮き彫りになっている。主催国の展示ブース８ヵ所を予約できなかった入場者１０００人余りは同日、組織委の事務所に対し、払い戻しを要求した。アクアリウムは一時、抗議の入場者と観覧のための入場者とが入り混じり、観覧が中止となる場面もあった。
チャン・ミスク（６３、ソウル中区新堂洞）は、「２６日もアクアリウムなどの人気展示館に足を向けるつもりだったが、それができず、一夜過ぎた２７日午前５時半から、列に並んだ」とし、「エクスポ会場には入ったものの、スマートフォンでは予約することができなかった」と主張した。同日午前９時以降、予約者らが殺到し、スマートフォンでのアクセスが遅れたものと見られる。
別の入場者、キム・シンピョさん（６９、京畿道始興市正往洞）は、「孫を含め、家族１０数人で来たが、２日間、アクアリウムへの入場予約だけで帰る羽目になっている」とし、「外国人観光客たちも多く来ているはずなのに、そのまま帰ることになるのではないか、本当に気になる」と話した。
エキスポ会場の周辺道路や麗水市内の外郭道路は、一日中、駐車場を髣髴させた。一部の市内駐車場は全てがふさがり、他の駐車場にまわすのに、脂汗をかいた。また、トイレや椅子、案内表示板などの便宜施設の不足問題も持ち上がっている。組織委の関係者は、「１０万人以上が殺到し、一部の観覧客らが抗議する騒ぎが起きた」とし、「指摘された内容を把握し、便宜施設を補足している」と主張した。
●殺到する人出に、公民館も宿舎に
麗水エキスポは１０４ヵ国が参加している国際ブース、７つの企業ブース、８つの主催国展示ブースのほか、一日１６０回以上の文化公演が繰り広げられている。見物が多く、予め準備してくれば、手にすることも多い。交通や宿泊はもとより、エキスポ会場の出入り口から様々な展示ブース、公演観覧まで、細かくスケジュールを組んだ方がよい。観覧のための準備物としては、日焼け止めクリームや帽子、履き心地のよい靴や服装、水筒、腰巻タイプのカバンなどを用意するのがよい、というのが組織委からのアドバイス。エキスポ会場では、案内地図をもらい、展示ブースごとにスタンプを押してもらうエキスポパスポートを購入するのも、一つの方法だ。
エキスポ会場内で不要に並ぶのを避けるため、入場券は企業（キオブ）銀行や光州（クァンジュ）銀行、イーマートなどで、予め購入するのがよい。組織委の関係者は、「お年寄りは動線を最小化し、各展示ブースや公演、ビックショーのような文化公演を楽しむのが、賢明な観覧方法だ」と主張した。
麗水エキスポに人出が殺到し、宿泊や交通問題が浮き彫りになると、住民たちも一肌脱いでいる。全羅南道麗水市禾長洞（チョンラナムド・ヨスシ・ファジャンドン）ドゥアム村の公民館は２６日から来月６日にかけて、宿泊予約が全て埋まっている。
ドゥアム村の公民館は１２６平方メートル（約３８坪）広さで、３０人が泊まることができる。学校に入る前の子供を除き、１人＝８０００ウォンさえ払えば宿泊が可能となっている。ドゥアム村のキム・グォンゴン村長（５１）は、「公民館を利用していた村のお年寄りたちが、居場所がなくなり、最初は反発したが、いまは、エキスポの成功に向け、みな、公民館を代替宿泊施設に使うことに同意している」と話した。
そのほか、麗水市突山邑（ドルサンウプ）の鳳凰山（ボンファンサン）自然休養林や突山邑のクルジョンキャンプ場、教会、お寺などの代替宿泊施設が大きな人気を集めている。
peneye09@donga.com
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