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北朝鮮人権状況は「極めて劣悪」 米人権報告書、中国の脱北者送還も批判

北朝鮮人権状況は「極めて劣悪」 米人権報告書、中国の脱北者送還も批判

Posted May. 26, 2012 08:16,   

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米国務省は24日(現地時間)に発表した、「2011、国別の人権報告書」のなかで、北朝鮮を、人権状況の極めて劣悪な国に取り上げ、中国当局の脱北者の北朝鮮への強制送還について批判した。

同報告書は、「北朝鮮は60数年間、金氏一家によって統治されてきた独裁国家だ」とし、金日成(キム・イルソン)や金正日(キム・ジョンイル)、金正恩(キム・ジョンウン)へと継承されている3代世襲体制を批判した。

特に、同報告書は、脱北者の証言を基に、北朝鮮内では、司法手続き無しの処刑や無断拘禁、政治犯逮捕や拷問などが蔓延っており、政治犯や強制送還された脱北者・反政府人物らは、公正な裁判すら受けず、処刑されていると指摘した。同報告書は、北朝鮮の刑務所や政治犯収容所の環境は、収監者の命を脅かすほど劣悪であり、拷問や暴力など、非人間的な差別が行われていると明らかにした。

また、同報告書は、「中国政府は、北朝鮮から逃れてきた北朝鮮人を、難民や亡命者ではなく、『経済的イ住民』とみなしている」とし、「国連難民高等弁務官(UNHCR)も、中国内脱北者にアプローチできずにいる」と指摘した。さらに、「脱北者らは、強制結婚や労働、売春などにさらされている」とし、「中国政府は、北朝鮮住民を支援する個人を逮捕、監禁する一方、北朝鮮住民を強制送還させるケースもあった」と明らかにした。

国務省のマイケル・ポズナー民主主義人権労働担当次官補は同日、外国メディア記者協会でのブリーフィングで、「北朝鮮から逃れ、強制送還された住民らやその家族らは、重刑に処され、北朝鮮と中国との国境地帯では、女性の人身売買まで行われている」とし、「北朝鮮当局は、不法的な越境者に対し、射殺命令を下したという報道もあった」と主張した。

同報告書は、中国に対し、国民の基本権である表現の自由が深刻に制限され、不法処刑が行われるなど、人権状況は悪化し続けていると指摘した。国務省は昨年に続き、今年も、脱北者らに対する中国政府の無責任な態度を激しく批判した。これに対し、中国外交部の洪磊報道官は25日、「米国務省の人権報告書の内容は事実と異なっており、偏見に満ちている」とし、「人権問題を、他国の内政干渉のツールにしてはならない」と反ばくした。

一方、米人権報告書は、「韓国では、国家安保に対する政府解釈や表現の自由を制限する法律、インターネットへのアクセス制限、軍隊内での虐待問題などが、人権問題として取り上げられている」と明らかにした。



yhchoi65@donga.com