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[社説]この国を誰が守ったのか…

Posted May. 26, 2012 08:16,   

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韓国戦争の時、18才の学徒兵だったキム・ヨンス一等兵は、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の長津湖(チャンジンホ)戦闘で、人海戦術で攻めてきた中国共産軍と戦い、戦死した。長津湖戦闘は、零下30℃の極寒の中、連合軍約1万5000人が中国共産軍12万人に包囲され、全滅の危機に陥りながら、包囲網を破った世界戦史に残る戦闘だ。激しい戦闘の中、10万人の避難民を率いて下った「興南(フンナム)撤収」に続く感動の大河ドラマだ。長津湖付近のハガルウリ戦闘で、34才のイ・カプス一等兵は、妻と2人の兄弟を残して、戦場に飛び込み、戦死した。

彼らは、故国の地に62年ぶりに護国英霊となって帰ってきた。李明博(イ・ミョンバク)大統領と金𨛗鎭(キム・クァンジン)国防部長官、金相基(キム・サンギ)陸軍参謀総長、ジェームズ・サマー韓米連合司令官は25日、太極旗と米国の星条旗、国連旗で構成された旗手団と共にキム一等兵ら12具の遺骨を迎えた。北朝鮮の地で発掘された国軍戦死者の遺骨が故国に奉還されたのは、1953年の休戦協定以来初めて。

彼らの遺骨奉還は、国軍に入隊して米軍に配属されたカツサ(KATUSA)だったので可能だった。米国が00〜04年に、北朝鮮で遺骨を発掘して身元の確認作業をしていた時、イ一等兵が認識票が共に発掘され、遺族を見つけることができた。キム一等兵は、DNA韓米合同鑑識によって韓国の国軍であることが確認された。祖国の名で戦った軍を忘れず、世界の果てまででも捜し出して遺骨を収拾する米国に、改めて敬意を表する。韓国も、「国のために犠牲になった将兵は必ず国家が責任を負う」という意志で、北朝鮮の地とDMZに埋められた約5万の国軍戦死者を捜し出し、国立墓地に安置しなければならない。

統合進歩党(統進党)の革新非常対策委員会傘下の「党刷新特別委員会」のパク・ウォンソク委員長は、「顕忠院(ヒョンチュンウォン)参拝式を勧めることは不当な強要になる可能性がある」と述べた。第19代国会議員のバッジをつける人が、「国民が望むなら、愛国歌を歌うこともできる」と恩着せがましく言うことも奇異だが、顕忠院参拝の拒否はあきれたことだ。李正姫(イ・ジョンヒ)前統進党共同代表は、北朝鮮の韓国戦争の南侵について、「歴史的な論争があることは承知している」とし、「もう少し綿密に考えて、後日答える」と口を閉ざした。李前共同代表の夫である心載桓(シム・ジェファン)弁護士は最近、ある放送番組で、「韓国戦争の南侵を否定すれば、主体思想派になるのか」とむしろ国民を非難した。金正恩(キム・ジョンウン)3代世襲集団の北朝鮮に対しては沈黙し、護国英霊には頭も下げないとは、統進党が従北主義政党と言われる理由だ。