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韓国製造業、5〜10年内に限界点 モルガン・スタンレー首脳が指摘

韓国製造業、5〜10年内に限界点 モルガン・スタンレー首脳が指摘

Posted May. 15, 2012 08:38,   

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「韓国の製造業成功神話はこれから5〜10年したら限界に達します。肝心なのはその次です」

世界的な投資銀行のモルガン・スタンレーのエマージングマーケット総括社長、ルチル・シャルマ氏は最近発刊した本「ブレークアウト・ネーションズ(Breakout Nations)で韓国などブレイクアウト6カ国がブリックス(BRICs、ブラジル・ロシア・インド・中国)に代わってグローバル経済を主導すると見込んだ。ゴールドマンサックス運用のジム・オニール会長が韓国、メキシコ、インドネシア、トルコの4カ国をブリックスと共に「成長市場(growth market)に挙げたことに続き、韓国経済の成長潜在力を高く評価したのだ。シャルマ社長と電子メールインタビューを通じて韓国経済を好評した理由について聞いた。

シャルマ社長の韓国市場への信頼は「現在進行形」だ。同氏は、「私も5年前までも韓国の製造業神話が終わったと考えたが、成功談が続いている。一般に製造業が全体経済で占める比重が1人当たりの実質所得が1万ドルを越えた場合、さらに増加しないが、韓国は例外だ」と話した。同氏は、グローバルブランドを育てたのが韓国の「力」だとし、他のエマージングマーケットとは完全に差別化した競争力を持っていると付け加えた。しかし、同氏は、「韓国製造業の動力を10年以上維持するのは厳しい」とし、「サービス部門の成熟化と内需市場の活性化が課題になる」と指摘した。

他のエマージングマーケットの中ではポーランドを高く評価した。欧州連合(EU)への加入を果たし、欧州を覆った「負債縮小(デレバレッジ)」の局面でも「無風地帯」であるためだ。東南亜ではフィリピンに注目した。同氏は、「フィリピンは40年前までもアジアの2大経済富国(強国?)だった」とし、「資源富国(保有国)であるだけに、ベニグノ・アキノ大統領が改革を充実に行えば浮上する」と話した。

「ブリックス市場」に対しては一部で相変わらず成長潜在力があるが、4カ国を「ブリックス」という一括りにした大きなエマージングマーケットとして接近するのは危険だと話した。1人当たりの国民所得が1500ドルのインド、6000ドルの中国、1万2000ドルを越えるロシアやブラジルは互いにはっきり違う成長課題を抱えているという意味だ。同氏は、「ブラジルとロシアは原材料生産国から脱して成長を多角化しなければならず、インドは『現実安住』のため改革意志が折られる危険がある」と話した。

韓国の証券市場は長期的に肯定的だと見込んだ。同氏は、「今年初め、米国の経済指標が予想より強気を見せたことを受け、第1四半期の外国人投資家の資金が世界経済のバロメーターである韓国に流れ込んだ」とし、「最近のユーロゾーンリスクで資金が流出しているが、コスピ(韓国総合株価指数)は世界の証券市場を代弁するだけに、世界経済が良好だったら、韓国はその心臓部にあたるだろう」と話した。

ただ、証券市場の変動性には注意すべきだと警告した。同氏は「ここ10年間、米国で多量に発生したイージーマネー(easy money・調達費用が低くなった資金)が消えて、変動性がよみがえった」とし、「世界経済の拡張局面が短くなり、低迷が深まる一方、強気な地合も短縮するだろう」と話した。



yunjung@donga.com