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「福祉の恩恵は社員が選択、勤務時間も自由に…」 IBMの保育制度に注目!
APRIL 26, 2012 08:03  
まるで森の中に建てられた別荘のようだった。絵のようなこの建物の用途は保育園。先月訪れた米ニューヨーク州アーモンク市のブライトホライズン・ティンバーリッジ保育園は、大きな遊び場がある森の中の山荘のようだった。記者が訪れたのはちょうど昼食の直後だった。子どもたちは親と一緒に保育園の周りを散歩したり、ボールを投げて遊び、午後の日差しを楽しんでいた。親の半数以上が若い父親だった。

「月曜日から金曜日まで毎日『皆勤』という親は、十中八九父親と見ていいです」。この保育園の責任者のメリッサ・オハロラン理事は、「最近は父親が熱心だ」と笑った。

多くの企業が会社内に保育施設を作る。しかし、IBMは別のやり方を選んだ。企業の保育施設を委託運営する民間業者ブライトホライズンとの共同出資で、車で5分の距離に保育園を作った。出資金の70%はIBMが出した。コンピュータや各種教育資材も支援した。

これにより、IBMの社員は無償でここに子どもを預けることができるだけでなく、子どもが特別な教育を受けられるよう要求することもできる。例えば、この保育園に通う子どもは、ほかの保育園の子どもと違って、小学校に進学する前にすでに簡単な数学の勉強を始める。情報技術(IT)企業に通う親の声に応えたのだ。

●選択できないなら福祉ではない

IBM保育制度の最大の特徴は、社員が望む恩恵を詳細に選択できるという点だ。会社内に保育施設を作らなかった理由も、会社が直接保育施設を運営する場合、専門機関が提供するほど十分な選択の幅を提供できないと考えたからだった。

このような原則により、保育園は早期の数学教育だけでなく、情緒不安だったり、心理的に問題を抱える子どものための特殊心理治療プログラムも行っている。IBMは、これを「子どものための特別支援計画」と呼ぶ。ちょうどこの日もある子どもがカウンセラーと広い部屋で2人だけで遊び、話をし、カウンセラーと抱擁するなど、特別な教育を受けていた。

保育園で特殊心理治療プログラムを受けなくても、情緒不安や心理的問題のある26才以下の子を持つ社員は、最大5万ドル(約5700万ウォン)の支援を受けることができる。これは、家族医療費支援とは別なので、病院治療を受けた後に追加請求することができる。

このほかにも、IBMは様々な年齢層の子どもに合わせた支援をする。このうちIBMが独創的に運営する「カレッジコーチ」という制度もある。良い大学に子どもを進学させたい親のために、会社が米国の最高レベルの入学カウンセラーを雇用するのだ。入学カウンセラーは、社員の子どもが望む大学に入るために、補充すべき不足部分を把握し、支援の必要がある大学と学科を提示して進路アドバイスもする。

朝、子どもが病院に行くほどではないが微熱がある場合、子どもを会社に連れてきてもいい。小児科の医師と専門教師が常駐し、子どもの休息と学習を助けるためだ。子どもは学校に行く代わりに親の職場でゆっくり休み、状態が良くなれば教師と勉強をする。これよりも子どもの具合が悪ければ、IBMでは会社に出勤しなくてもよく、在宅勤務を推奨する。会社に来ても子どものことを考えて業務の効率が落ちるので、家庭に専心せよということだ。

ロナルド・グローバー副社長(人事担当)は、「子どもを治療し、大学入試のカウンセリングまでするコストはもちろん大きいが、社員が集中力を失うことで発生するコストはこれよりもはるかに大きい」と話した。IBMはこのような福祉制度によって高まった生産性を金額に換算し、年間1人当たり6万3000ドル(約7182万ウォン)にのぼると見ている。

●勤務時間も自由に

「1年半前にボストンのある古いビルが安全性の問題でしばらく閉鎖されました。するとそのビルに入居していた企業の生産性がさらに上がりました。会社に出勤しなくても仕事の効率が上がったんです」

IBM保育支援制度の最大の特徴は、スマートワークの積極的な活用だ。ITを利用して在宅勤務と弾力的な勤務時間を可能にしたのだ。インターネットに接続でき、ノートブックさえあれば、どこでもオフィスになる時代になったのに、なぜオフィスにいなければならないのか、ということだ。

ブローバー副社長は、育児のために在宅勤務を奨励して生産性が落ちないかという質問に、「なぜ高い不動産が必要なのか」と問い返した。IBMでは、子どもが午後5時に下校するなら、母親はこれより1時間前に帰宅し、子どもを迎えにいき、夕食も作ることができる。足りない勤務時間は、子どもが寝た9時から2時間程補えばいい。IBMはこのような在宅勤務システムを導入しただけでなく、これを「スマートワーク・ソリューション」と名づけ、他会社に売り込んでいる。

スマートワークは、グローバルな業務環境にも大いに役立つ。IBMは世界170ヵ国で事業を展開しているため、世界各国の社員が昼夜なく必要な時間に会議をしなければならない。会社で座っている時間だけ仕事をしては会議が不可能な時代になったのだ。

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