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[オピニオン]政権5年目症候群

Posted April. 26, 2012 08:03,   

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08年1月、李明博(イ・ミョンバク)大統領当選者の最側近である李在五(イ・ジェオ)議員が、慶尚北道(キョンサンプクト)の聞慶(ムンギョン)セジェで、自叙伝の出版記念会を開いた。李議員は「聞慶セジェは、韓半島の大運河の契機になった険しい高地だ」と述べ、出版記念会場を選択した理由を説明した。大統領選挙の勝利直後であるうえ、李議員の地位のためか、出版記念会には全国から1万人が押しよせた。李大統領の実兄の李相得(イ・サンドク)議員は私的な席で、「李在五が自分の政治をしようとしている」と不快感を示したという話もある。聞慶事件は、李明博政権を作った2本の軸が分かれる分岐点だった。

◆崔時仲(チェ・シジュン)元放送通信委員長は、李相得セヌリ党議員と共に、迎浦(ヨンポ、迎日・浦項出身)ラインの元老グループに属する。崔元委員長は政権初期、知人に「もう若い人は裏に引っ込むべきじゃないか」と話したという。当時、若手グループでは、「元老が前に出て何かしようと考えているのではないか」とささやかれた。その後、親李(親李明博)元老に対する若手議員の不満が積もっていった。パイシティ許認可不正で崔元委員長が検察の取調べを受けることになると、若手議員は「来るべき時が来た」という反応だ。

◆「側近の不正はない」と豪語していた李明博政府も、最後の5年目に権力型側近不正が現れる前轍を例に漏れず踏んでいる。金泳三(キム・ヨンサム)、金大中(キム・デジュン)政府の5年目には、大統領の息子が関与した不正で国が騒然とした。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府では、親盧(親盧武鉉)の中心人物だった鄭允在(チョン・ユンジェ)氏の収賄事件が5年目を飾った。この頃には、大統領の国政掌握力が落ち、与党主流陣営の長年の対立も水面に浮上する。金泳三政府では次男の金賢哲(ヒョンチョル)氏と民主系が衝突し、盧武鉉政府の時は、「釜山(プサン)派」が掌握した大統領府が与党と離れた。権力内部が明るみになるのが政権5年目症候群だ。

◆李在五議員は25日、「大統領と近い距離にいるほど、不正と腐敗に厳しくなくてはならない」とツイッターでつぶやいた。検察の取調べ対象の崔元委員長と李相得議員のことのようだ。李相得議員は24日、朴槿恵(パク・グンヘ)非常対策委員長に会い、「私が事務総長の時、李在五、金文洙(キム・ムンス)は新人議員だったが、統制できずに苦労した」と話した。告げ口の感は否めない。権力が終わる時はこのような姿もよく目にされるが、どうにかして生き残ろうというあがきのようで痛ましい。

鄭然旭(チョン・ヨンウク)論説委員jyw11@donga.com