Go to contents

G20、IMF財源の4300億ドル超増強で合意 韓国は150億ドル拠出表明

G20、IMF財源の4300億ドル超増強で合意 韓国は150億ドル拠出表明

Posted April. 23, 2012 08:21,   

한국어

主要20ヵ国(G20)は、欧州財政危機の拡大を食い止めるため、国際通貨基金(IMF)の緊急救済金融の財源を追加で4300億ドル(約490兆ウォン)以上増強することに合意した。韓国は、具体的な支援金額を明らかにした国の中では3番目に多い計150億ドルの拠出を表明した。1998年の通貨危機の時、IMFから援助を受けた国から主要出資国に地位が変わった。難航していたIMF財源拡充に決着がつき、ギリシャに次ぎ、スペインやイタリアへと拡大していた欧州財政危機はひとまず、急場を凌ぐことになった。

●IMF救済金融財源、4300億ドルを拡充

G20は20日(現地時間)、米ワシントンで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議の閉会と共に採択した共同宣言(コミュニケ)で、4300億ドル規模のIMF財源拡大に合意したと明らかにした。

最近、財政危機を巡る懸念が再び高まっているユーロ圏諸国(ユーロを使う17ヵ国)が、最も多い2000億ドルを拠出することにし、日本は600億ドルを支援する。韓国は、英国と同様の規模の150億ドルの支援を約束した。具体的な拠出額を発表した国の中では、ユーロ圏や日本に次ぎ、3番目に多い規模だ。

さらに、ユーロを使わないスウェーデンやデンマーク、ノルウェー、ポーランドは計343億ドルを支援することにし、中国やロシア、ブラジルなどは、他の国々と共に計720億ドルを出すことにした。

韓国が提供する150億ドルは、外貨準備高から融資の形で支援される。また、150億ドルはそのまま韓国の外貨準備高と認められ、国内為替市場が急変すれば、直ちに返してもらうことができる。

韓国は特に、財源拡充協議が難航していた20日、国際通貨金融委員会(IMFC)議長国のシンガポールと共に、英国やオーストラリアを説得し、財源拡充に参加する約束と取り付けるなど、主導的役割を果たしたという評価を受けている。

企画財政部の朴宰完(バク・ジェワン)長官は、最終日の同日会議で、即座の演説を通じ、「疑う気持ちで夢をかなうことはできない」という内容のエルビス・プレスリーの歌(Suspicious Minds)の歌詞を引用し、資金拠出に難色を示していたメンバー国を説得した。「我々は落とし穴に落ちている。私は抜け出すことができない(We’re cought in a trap, I can’t walk out)」という初フレーズを暗誦し、「(欧州財政危機から一緒に)抜け出すことができると語ろう」と主張したのだ。

朴長官は、「韓国が150億ドルを提供することにしたのは、IMFの全体的な拡充目標額とG20議長を務めた韓国経済のプレゼンス、IMFの韓国クォーターの割合、そして他のG20メンバー国の拠出規模などを考慮して下した決定だ」と主張した。

●主要国同士の変わらぬ不協和音

今回拡充されたIMFの緊急救済金融財源は最近、財政危機が悪化したスペインやイタリアなど、欧州を支援するのに使われる。

IMFは、欧州財政危機の拡大を食い止めるのに必要な資金を、計1兆ドルと見ている。欧州諸国は、このうち5000億ドルは欧州内支援機構である欧州財政安定基金(EFSF)から調達し、残りの5000億ドルはIMFが財源拡充を通じて支援するよう、要請した経緯がある。

最近、スペインやイタリアの国家不渡りを巡る懸念が高まっている中、IMF財源拡充は、なかなか進まなかった欧州財政危機の解決に大きく役立つものと見られる。実際、IMF財源拡充のニュースが伝わった20日、ドイツ・DAX30指数は、前日より1.18%、FTSE100指数は0.48%上昇するなど、欧州証券市場の大半が上昇した。

しかし、欧州財政危機の解決策を巡る主要国間の意見の隔たりは依然残っているのが現状だ。直ちに、IMFで最大の持分を持っている米国は、カナダと共に欧州の自助努力が足りないことなどを理由に、緊急の救済金融財源の拡充には参加しなかった。

中国やブラジルなどは、IMF財源拡充の前提条件として、IMF内で新興国の採決権(クォーター)の拡大を要求している。IMFは13年1月までに、IMFクォーター構造の改善案をまとめることにしているが、米国などの先進国と新興国との主導権争いにより、不協和音が続く可能性が高い。

なかなか進んでいない欧州の自助努力も、財政危機の解決に足かせとなっている。財政拡充に合意したIMFも、ユーロ圏の果敢な構造改革を求めている。クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事は、「欧州の債務過度な国が信頼を回復できなければ、新たな混乱に陥ることになるだろう」と警告した。



weappon@donga.com