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[社説]ソウル核安保サミット、核テロ遮断で共感

[社説]ソウル核安保サミット、核テロ遮断で共感

Posted March. 28, 2012 08:04,   

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ソウル核安全保障サミットに出席した53ヵ国の首脳は、年末までに高濃縮ウラン(HEU)の使用最小化を目標とすることで合意した。ウクライナを含む8ヵ国が400キログラムのHEUを輸出国の米国に返還、または廃棄することを約束した。今回の合意を機に、世界各国のHEUの廃棄に弾みがつくものと予想される。現在、地球上には1600トンのHEUと500トンのプルトニウムが散在している。核兵器12万6500個を作ることができる量だ。道は険しいが、ソウル核安保サミットは、「平和で安全な世界」を作るための重要な里程標を作った。

ソウル核安保サミットは、核安保(Nuclear security)を宣言のレベルから実践段階に発展させたという評価を受けるに値する。核安保は、テロリストによる違法な核物質の奪取や取り引き、原子力施設などに対するテロを阻止するための包括的な核テロ防止を意味する。「ソウル・コミュニケ」に含まれた合意は法的拘束力がないが、各国首脳が自発的に合意したものであり、実践の可能性が高い。今回、公式の議題ではなかったが、2国間会談を通じて、北朝鮮のミサイル発射と核開発に強力な警告メッセージを送ったことは、開催国として大きな成果だ。

今回のサミットでは、2ヵ国以上の国家が共同履行約束(gift basket)の形で、核物質縮小目標を提示する方式が登場した。米国、フランス、オランダ、ベルギーは、医療用ラジオアイソトープ製造でのHEUの使用を最小化し、窮極的に医療用HEUの使用を中止することで合意した。韓国、米国、ベルギー、フランスは、低濃縮ウラン(LEU)を利用した研究用原子炉を活用する研究に合意した。

9・11テロで明らかなように、テロ犯は想像を絶する方法で世界の平和を脅かす。兵器級核物質は各国が厳重に保管しているが、民需用核物質の管理は相対的にお粗末だ。南アフリカ共和国で、泥棒が民需用核物質に接近したケースもあった。テロ集団が核物質を狙ったならどうなっていたか、想像するだけでも恐ろしい。今回のサミットで、核物質に対する物理的防護措置を規定した改正核物質防護条約(CPPNM)を2014年までに発効することで一致したのも大きな成果だ。

各国の首脳は、日本の福島原発事故を機に、核安保と原子力の安全を結びつけ、効果的に対応する案も真剣に話し合った。オバマ米大統領の提案で始まった核安保サミットが、今回のソウルサミットをさらに高い段階に進ませた。