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「泰安の奇跡」記録した記念館建設へ 06年オープン目指す

「泰安の奇跡」記録した記念館建設へ 06年オープン目指す

Posted March. 26, 2012 09:08,   

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07年に起きた「泰安(テアン)原油流出事故」の教訓を振り返り、ボランティたちの献身的な努力を称えるための記念館が、泰安郡所遠面茅項里(テアングン・ソウォンミョン・モハンリ)の万里浦(マンリポ)海水浴場周辺に建設される。

泰安原油流出事故とは、07年12月、忠清南道(チュンチョンナムド)泰安郡万里浦の北西10キロの沖合いで、タンカー「ヘベイスピリット」号と三星(サムスン)重工業の海上クレーンとが衝突し、原油1万2547キロリットルが、海に流出された事故だ。事故誘発当事者らの名前を明記するため、「三星−へベイスピロット原油流出事故」とも呼ばれている。

22日、国土海洋部(国土部)によると、政府は、これまで忠清南道が要求してきた「油類被害克服に向けた記念館」(仮称)の建設を決め、年末まで建設に関する基本的な対策をまとめる計画だ。それに向け、政府は最近、記念館の機能や役割、組織構成、施設物や展示品の運営管理、広報戦略などを取りまとめるための研究を外部に依頼した。

研究の結果を踏まえて、来年、実施設計費用10億ウォンを予算に反映させる計画だ。14年と15年にそれぞれ106億ウォンと111億ウォンをつぎ込んで、敷地購入や建築工事を終え、16年オープンを目指している。

記念館は、計2万平方メートルの敷地に、地下1階、地上2階、建築面積4588平方メートル規模で建設する計画だ。記念館には、国立中央科学館が08年4月から12月にかけて収集・保管してきた事故関連資料1万205点が展示される。

事故当時、全国から集まったボランティア123万人が、一丸となって塵取りで原油を汲み取り、吸着布で海辺の油をふき取った「泰安の奇跡」も生々しく再現される。総合防災体験や海洋環境体験、見学コースなども運営し、海洋環境毀損の深刻性や海洋保存の重要性を認識し、体験できる場として構成することになる。記念館が完成すれば、年間50万〜60万人が訪問するだろうと、忠清南道発展研究院は見込んでいる。

記念館建設事業は08年から、忠清南道が進めて妥当性調査を終えており、西海岸圏の発展総合計画に反映されている。しかし、事業推進過程で、予算当局の否定的な意見などで、国費の支援を確保できず難航した。昨年、国会でも建設の必要性が持ち上がったが、予算には反映されなかった。

一方、事故発生から4年が過ぎたが、被害補償はなかなか進展がない。現在、国際油類汚染補償基金(IOPC)による査定作業は90%ほど進んでおり、8月末ごろには終わる見込みだ。しかし、被害住民からの請求額は計2兆6000億ウォンに上るのに対し、IOPCの試算額は2800億ウォンに止まるものと見られ、対立は避けられそうにない。

国土部・へベイスピリット被害支援団の関係者は、「基金から補償を受けなかった被害者に対し、財政支援を行い、被害住民と三星重工業との間の地域発展基金拠出を巡る合意を導くなど、支援対策をまとめる計画だ」と話した。



redfoot@donga.com