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南米に第一歩を踏み出したKポップ

Posted March. 12, 2012 06:53,   

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「ミ・イヒート・リコ(僕のかわいい赤ちゃん)!ミ・イヒート・リコ!」

9日午後9時(現地時間)、地球の反対外のチリの首都、サンティアゴの公演会場となっているコンポリカン。3000人あまりの人出が口をそろえて、エールを送り続けた。韓国歌手としては初めて、南米で単独コンサートを開く3人組グループ・JYJ(チェジュン・ユチョン・ジュンス)に向けた南米人らの熱い愛情の表現だった。Kポップ(Kポップ(韓国大衆音楽))の韓流が、アジアや欧州を超え、南米に初めて上陸する瞬間だった。

JYJが赤色の舞台衣装をまとい、人気曲「エンプティ」を歌いながら登場すると、会場は喚声が沸き起こった。南米のファンらは、「愛しているよ、JYJ」、「チェジュン、守ってあげるから」などの、ハングルで書かれたピケや太極旗(テクッキ=韓国国旗)、夜光棒などを振り、感情を抑えきれず、涙を流すファンらも目に付いた。

ダンスやリズムを楽しむのが日常となっている彼らは、JYJに向け、「ラ・コリタ(La Colita=ヒップを振ってね)!」を繰り返して叫んだ。会場には、JYJを一目見ようと、チリのみならず、アルゼンチンやブラジル、ボリビア、ベネズエラ、メキシコなどの中南米国々のファンらが詰めかけ、自国の国旗を振りながら応援した。

公演に先立って、8日午前4時半、JYJがサンティアゴのアルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港に到着すると、早い時間にも関わらず、400人余りのファンらが出迎えに来て、喚声を上げた。立ち席の前につこうと、ファンらは公演4日前から、会場前に寝袋を敷き、次々と野宿する珍しい風景も起きた。今回の公演のチケットの平均価格は、韓国ウォンで10万ウォンほど。ここの物価レベルを考慮すれば大金だ。

アルゼンチンからきたデボラ・シルバー氏(22)は、「何週間もお金を貯めて、チケット代や交通費を工面して、ようやく来ることができた。チリではあるが、JYJに会うことができ、大変嬉しい」と話した。妹と一緒にスペインからきたタマラ・バスケスさん(25)は、「昨年10月、JYJのスペイン・バルセロナでの公演を目にし、11日に開かれるペルーでの公演にも出向く予定だ」とし、「バイトで金を貯め、切り詰めて費用を何とか工面しているが、JYJの情熱的な舞台を見るためには、これぐらいはなんとも思っていない」と話した。

10代の娘と一緒に公演を楽しんだチリ人のアナ・マリアさん(54)は韓国語で、「JYJを知る前は、韓国は分断国家という事実だけ知っていたが、JYJのファンになってからは、韓国語も学び、韓国文化への関心も増えている」と語った。JYJは11日午後8時(現地時間)、ペルーの首都・リマで、6000席規模の公演を行い、ワールドツアーを終える。チケットは売り切れ状態。JYJは昨年4月から、アジアや北米、南米の15都市で、計21万人余りの観客を集め、ワールドツアーを行っている。



savoring@donga.com