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[オピニオン]暴走族の「抵抗と解放」

Posted March. 05, 2012 08:07,   

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暴走族が3・1節(独立運動記念日)と8・15光復節(独立記念日)のような祝日を選んで暴走するのには、それなりの歴史がある。暴走族は、オートバイ強国の日本から「迷惑文化」を持ち込みながら、抵抗と解放のイメージも借りてきた。日本の暴走族は、警察の取り締まりに抗議して、警視庁周辺を取り囲んでデモをして、一部高速道路でのオートバイの通行を認めてもらった。「人に迷惑をかけない」という日本人特有の意識に抵抗した若者たちだ。これを真似した韓国の暴走族にとって、3・1節と光復節は、抵抗と解放のパフォーマンスを繰り広げる記念日なのだ。日本の圧制に対抗して独立を勝ち取った日に、日本の無法者たちの反抗精神を真似しているとは皮肉である。

◆既成秩序に抵抗した先輩たちとは違い、10代が80%を占める今時の暴走族は、ただ走りたいためだけに走っているようだ。今月1日、暴走族取り締まりで検挙された中学生(16)は、「自分のバイクに脅威を感じたドライバーたちに思いっきり暴言を浴びせると、なぜか偉くなった気持ちで注目される気持ちになる」と話した。逆走や車の間を縫うように走ったり、車線をジグザグに変えながら車を脅す走り方をしながら、彼らが期待しているのは優越感と周辺の関心だ。ソウル警察庁のキム・ホンジュ暴走族捜査チーム長は、「暴走族を捕まえて見ると、欠損家庭の青少年が大半で、保護者に連絡しても警察署に来てくれる家族がいない」と話した。

◆警察のサイレンの音までも、暴走族には関心の声に聞こえる。警察が追いかけても、かくれんぼうのスリル感を増してあげるだけで、事故につながる危険性も高い。取り締まりは、現場検挙から教化や事後摘発へと進化した。ソウル市汝矣島(ヨイド)地区などの終結地を訪ねて、おやつを提供しながら順法運行を呼びかけたり、暴走族検挙用のペイントガンを開発した。ペイントの痕跡をバイクに残して、追跡捜査を行う。最近は、暴走バイクのナンバーを撮影し、事後に押収する方法も用いられている。

◆暴走族だった会社員のムン某さん(28)は、「ハーレーデイビソンを運転してみると、かつてのように『俺を見ろ』と、命がけで走る理由がなくなった。安全装具をつけて、列を作って走る方がもっと格好良いのだ」と話している。初期の暴走族は、高級バイクを運転する「プライドの高い」タイプが多かったが、この頃は、手前用の「CT100」やスクーターを乗る「生計型」が大半だ。飲食店の配達員や、どうにかしてスクーターを手に入れた青少年たちにとって、バイクを警察に奪われることは相当の脅威である。最近、祝日に暴走族の活動が疎らになったのは、その影響が大きい。

シン・グァンヨン社会部記者 neo@donga.com