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[社説]ソウル教育庁は郭魯鉉氏の私的組織か

[社説]ソウル教育庁は郭魯鉉氏の私的組織か

Posted February. 28, 2012 03:09,   

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私立学校から公立に移そうとする教師たちは、特別採用試験に応じるため、論述試験の準備はもちろん、博士号の取得や複数専攻、研究大会の入賞といったキャリアを数年にわたって積み上げる。こうした努力にもかかわらず、ソウルでは2009年以降、公立の特別採用がなくて最初からチャンスそのものが与えられていない。郭魯鉉(クァク・ノヒョン)ソウル市教育監が公立学校の特別採用の公示もなければ、試験も行わずに選挙キャンプ秘書出身の2人を含めて計3人を特別採用し、3月1日付で公立学校教師に人事辞令を出した。公立学校の特別採用を準備してきた一般教師たちには、「機会の平等」さえも与えず、自分を助けた人たちだけに特恵を与えたのだ。

郭教育監は5級相当の秘書を2人増やし、昨年3月から1年間、教育庁に派遣した平教師8人(全教組6人、教総2人)の契約期間を延長するよう教育庁に指示した。その大半は、選挙戦で郭氏を手伝ったか、教育監の核心的政策に関与している関係者たちだ。世論と慣行を無視した強引な人事であって、当たり構わずの行政である。ソウル市教育庁を私的組織と認識していないからには、あり得ないことだ。

彼は今月初めのソウル市教育庁の月例朝礼で、「検察の起訴内容は、一つも漏れなく砂浜の砂の城のように崩れ落ちた」として無罪を強弁した。だが、郭教育監は、相手候補買収の罪で1審で3000万ウォンの罰金刑を言い渡されて釈放されたに過ぎない。公職選挙法違反で100万ウォン以上の罰金さえ確定すれば当選無効である。自らカネを与えたことを認めているだけに、上級審で覆される可能性は殆どない。百歩譲歩しても、最高裁の確定までの無罪推定の原則を適用するとしても、他でもないソウルの教育政策のトップとして、生徒たちに対して恥ずべきことを知り、自粛するべき立場にある。ところが、偉そうな振る舞いをしているのだから、野党の一部からも「総選挙でプラスにならない」として辞退させるべきだという声まで上がっている有様だ。

郭教育監は、生徒たちの学業達成度評価や教員評価について、競争を煽る「序列化」教育だとして軽く扱っている。米国ニューヨーク市は最近、1万8000人に上る公立学校教師の評価で順位をつけた資料を公開した。首都ソウルの教育競争力が低下しても、誰も止めることができない現実がもどかしいだけだ。彼が学生人権条例を振りかざして教権を揺さぶったため、前現職の校長1000人から「学校における混乱と葛藤の原因は、郭教育監にある」と批判された。教育監らしからぬ教育監が私たちの教育をかく乱させているのを止めるためにも、司法府は郭教育監の候補買収事件の上級審の判決を急いでもらいたい。