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息を殺していた脱北住民も立ち上がった

Posted February. 18, 2012 08:10,   

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中国で北朝鮮への送還の危機にさらされている脱北者を救出するための各界の救命運動が活発な中、脱北して韓国に居住する脱北住民らがインターネットで世論を形成して自発的に行動に移しており、注目を集めている。これまで、脱北者送還反対のデモは、主に韓国の北朝鮮人権団体が主導してきた。脱北者団体が主催するデモに参加する人は主に団体活動家で、出てくる人は常に決まっていることが多かった。

しかし、今回は以前とは違って、自発的な参加者が増えている。17日午後、国内の脱北住民の最大コミュニティサイト「セトミン(脱北住民)の憩いの場」の会員が、光化門(クァンファムン)の李舜臣(イ・スンシン)銅像の前で、脱北者の強制送還に反対するデモを行った。前日に「ソヒャン」というハンドルネームのある脱北住民が、「私たちが沈黙していて、どうして世界と韓国政府に脱北者の救命を訴えられるだろうか」という内容の書き込みをし、脱北住民がこれに応えて自発的に参加したのだ。同サイトの会員らは、今後も脱北者の送還反対デモを続ける計画だ。

同日、光州(クァンジュ)地域の脱北住民約10人は、南区の中国領事館前で記者会見を行い、中国政府は韓国国民の声に耳を傾け、脱北者の北朝鮮への送還を中止するよう訴えた。ソウルではなく地方の脱北住民が自発的に集まってデモまでしたのは異例のこと。

彼らは前日も中国領事館の前でデモをした。デモを主導したチ・ヒョンア氏(33)は、送還され、地獄のような甑山(チュンサン)教化所で収監生活を送った経験がある。過去にはなかった異色の救命運動も目につく。統一運動団体「統一時代の人々」は、ホームページに英語、日本語、中国語に翻訳した脱北者の救命要請文を掲載し、ツイッター、フェイスブック、電子メール、ファックスなどを活用して、要請文を全世界にリレーで広める運動を始めた。同団体の代表も脱北住民だ。

別の人権団体も、脱北者の北朝鮮への送還を阻止するためのデモと署名運動を始めており、インターネットでも彼らの救出を求める世論が高まっている。

キリスト教社会責任など10の北朝鮮人権団体は17日、ソウル世宗路(セジョンロ)で記者会見を行い、中国に抑留されている脱北者の強制送還の中止を求める署名運動を始めることを明らかにした。彼らは17日から、光化門駅5番出口の前で、脱北者の送還中止を求める署名運動を行い、名簿を外交通商部と駐韓中国大使館、国連に送る計画だ。

アムネスティ・インターナショナル韓国支部も、中国の胡錦濤・国家主席に脱北者の北朝鮮への送還中止を求めるオンライン嘆願運動を始め、数千人の署名を集めた。ダウム、アゴラや世界的なオンライン署名サイトのチェンジでも救命運動が始まり、1万人以上がすでに署名しているほか、北朝鮮関連サイト「北朝鮮RT」にも、彼らの送還中止を願う500以上のコメントが寄せられた。

一方、国家人権委員会は17日、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長に脱北者の送還を阻止することを求める、ヒョン・ビョンチョル委員長名義の書簡を送った。書簡は、「生命の危機にある脱北者の北朝鮮への送還を阻止するために、国連として最善の措置を取ることを望む」という内容が書かれている。



zsh75@donga.com