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「7つの臓器を同時移植」

Posted February. 17, 2012 04:12,   

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「友だちのようにハンバーガーを思う存分食べたい」

普通の子どもにはたわいのないことが望みである子ども。7才になったチョ・ウンソさんは、以前は食べ物がしっかり消化できなかった。食べた物はほとんど全部吐き出した。何とか食べることができたとしても、30%だけ吸収され、足りない栄養分は注射で補わなければならなかった。先天性の難病である慢性腸閉塞症だ。

全国に患者が約10人しかいない。1年生存率が87%、4年生存率が70%だ。完治の方法は一つしかない。臓器移植だ。しかしウンソさんは、肝臓、すい臓、小腸、胃、十二指腸、大腸、脾臓の7つの消化器系臓器をすべて移植しなければならない。聞くだけで夢のような話だ。そんなことが可能だろうか。

夢が現実になった。ソウル峨山(アサン)病院小児外科のキム・デヨン教授チームは、昨年10月12日、脳死患者から摘出した7つの臓器のチョさんへの同時移植に成功したと、16日に明らかにした。臓器提供者は、脳腫瘍で脳圧が上がり、脳死状態になった6才の女の子と伝えられた。

この日のために、キム教授は2年前からチョさんを国立臓器移植管理センターに登録し、腹腔内のほぼすべての臓器を摘出して移植する多臓器移植手術を準備してきた。

9時間の大手術だった。腹腔内のほぼすべての臓器を摘出し、同時に「新しい臓器」を移植しなければならない高難度の手術だ。3つ以上の臓器を同時に移植した国内事例はない。成功を確約することはできなかった。

チョさんは、手術後2週目から口から食事ができた。1ヵ月後から栄養注射を止め、食事だけで栄養を供給した。2ヵ月目の昨年12月には一般病室に移り、今月20日頃、退院を控えている。

キム教授は、「小児の臓器移植は、血液型や臓器の大きさの問題があり、成人の臓器移植よりも難しく、成功率も低い」とし、「幸い、チョさんの場合は臓器を提供した小児の脳死者とこの点が合致し、成功できた」と話した。

チョさんの母親のキム・ヨンアさんは、「ウンソがゆっくりご飯を食べる練習をして、笑顔が戻った。本当に夢のようだ」と話した。キムさんは、「このように難しい手術をしてくださった医療陣に感謝する」と付け加えた。

キム教授は、「生存の確率が低い難病患者に完治が可能だという希望を与える手術だった。ウンソが学校に戻れることがうれしい」と話した。



likeday@donga.com