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「脱北者の送還は殺人行為」中国のネットユーザーが非難の書き込み

「脱北者の送還は殺人行為」中国のネットユーザーが非難の書き込み

Posted February. 16, 2012 08:18,   

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国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが、先ごろ中国で逮捕された脱北者に対する中国政府に保護を要請する声明を発表するなど、脱北者の北朝鮮への強制送還に反対する声が各界から起こっている。アムネスティは14日、「権力交代の時期にある北朝鮮当局が、先月脱北者を厳重に処罰すると発表するなどの状況は非常に危険だ」と述べ、「難民条約締結国の中国は、脱北者が亡命の手続きを踏み、国連難民弁務官事務所の協力を得られるよう支援すべきだ」と強調した。

米ロサンゼルスタイムズなど西欧の報道機関だけでなく、中国共産党の機関紙「人民日報」の姉妹紙である「環球時報」まで、15日付で、脱北者が北朝鮮への送還の危機にさらされているという東亜(トンア)日報の報道を要約して掲載した。同紙は、「東亜日報は、脱北者が送還されれば3代まで処刑されると伝えた」と付け加えた。

中国のインターネット・ユーザーも、脱北者の強制送還に反対する書き込みを始めた。あるネットユーザーは、「3代まで処刑されるなんて!ひどすぎる」と書き込んだ。別のユーザーは、「(北朝鮮には)人間性がないのか」と指摘した。中国版ツイッター「微博」のユーザーは、「北朝鮮の今のような人権の状況での送還は殺人に相違ない」と指摘した。また別のユーザーも、「彼らを韓国に送ろう」と呼びかけた。

しかし、中国政府は一貫して無反応だ。韓国外交通商部が中国政府に脱北者の送還をやめるよう要請したが、「関連内容を確認している」と言うだけで、逮捕された脱北者に対する情報を一切確認していない。いつものように今回も中国特有の時間稼ぎ作戦で対応するようだ。

中国はこれまで、脱北者の逮捕が報道される度に無反応を貫き、世論の関心が薄れると、逮捕された脱北者を密かに北朝鮮に送還した。北朝鮮人権宣教会のキム・ヒテ会長は、「昨年9月末に中国で脱北者35人が強制送還される危機にさらされ韓国で反対世論が起きた時も、約2ヵ月以上、延辺朝鮮族自治州の図們収容所に彼らを拘禁し、世論が静まるのを待って北朝鮮に送還した」と語った。同様の事例は過去にも少なくない。

8日、瀋陽で脱北者を逮捕した中国公安は、当初は脱北者と韓国の家族との通話を許したが、現在は居場所も確認させない。これまでの中国公安当局の脱北者対応から、脱北者は某所で調査を受けていると推測される。当初、中国当局は、彼らを20日前に送還する計画だったが、非難世論が広がったため、時期を見はからっているようだ。

中国は、脱北者を集団逮捕した場合、大きく2つの方法で対応してきた。偶発的な逮捕の場合、公安局で基本的な審問をした後、国境隊に送り、丹東か図們収容所に収容されるが、追跡逮捕の場合、逮捕を依頼した地域の公安局に護送される。今回、瀋陽で逮捕された脱北者9人と7人を即時に延吉と長春に送ったのも、この地域で脱北者の移動を知り、逮捕作戦を行ったものとみえる。彼らのような地域に送られた脱北者は、脱北後の行動や助けた人物、ブローカーを知った経緯などについて徹底的に調べられる。調査が終れば、彼らは収容所に収容され、ここで一定の人数になるのを待って、一度に北朝鮮に送還される。一般的に、図們よりも丹東が送還までの待機期間が短いとされる。



zsh75@donga.com