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チョー高いか、チョー安いか 車市場に両極化

チョー高いか、チョー安いか 車市場に両極化

Posted February. 08, 2012 05:31,   

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1930年代初頭、米ゼネラルモーターズ(GM)の高級ブランド「キャデラック」事業部の総括を引き受けていたニコラス・ドレイシュタットは、「我々の顧客は輸送手段ではない『社会的プレゼンス』を買うのだ」と主張した。ドレイシュタット氏は、キャデラックの競争相手としてダイヤモンドやミンクコートを取り上げた。景気が不安になるほど、自分の社会的存在感を示そうとする客が増えるだろうという見方からだった。キャデラックは大恐慌を潜り抜け、1934年は、前年比70%以上の成長を記録した。

景気低迷の中、韓国自動車市場の両極化が目立っている。「輸送手段」としての軽・小型車や「プレセンス」を示すための大型・輸入車の販売が最近、急増している。一部からはこのような現象は、消費者の誇示欲求により、製品の価格が高いほど需要の増える「ヴェブレン効果」によるものだと受け止められている。

●高級輸入車、不況時により多く売れる

7日、韓国輸入自動車協会(KAIDA)によると、販売価格が1億ウォン以上の輸入車の販売台数は、昨年は9939台と、過去最高を記録した。1億ウォン以上の高価な輸入車は、グルーバル金融危機が始まった08年から4年連続して増加し、今年は1万台を超えることが確実と見られる。

代表的高級スポーツカーブランドのポルシェの市場シェアは、10年の0.78%から昨年は1.24%へと高級ブランドのうち、最大の伸びを記録した。車種のほとんどが5000万ウォンを超えるベンツやBMW、アウディのドイツ高級車「ビック3」は、それぞれ20〜30%近い成長を収めた。このような市場の特性は、「異常な現象」と、輸入車業界の関係者らは口をそろえている。

一方、輸入車市場では中間級に当たる3000万ウォン以上〜5000万ウォン以下の車種の割合は39.9%(4万1910台)と、10年の48.1%より大幅に減少した。輸入車協会のユン・デソン専務は、「景気低迷は、高級輸入車購入層の消費心理に大きな影響を及ぼさない」と主張している。

特異なことは、3000万ウォン以下のモデルの販売割合も約3.1%(3274台)と、10年(1.1%=979台)より約3倍へと増えたことだ。

輸入車業界の関係者は、「3000万ウォン以下は、輸入車に関心を寄せ始めている20代や30代の若い世代の消費者らが、初の車として選ぶ『エントリー(entry)級』がほとんどだ」とし、「これらの年代は、所得水準によって車を買わないか、あるいは輸入車を選ぶケースかに分かれる」と主張した。

●国産車も両極化…「軽乗用車」か「グレンジャー」

国産車市場でも同様の現象が現れている。安価な「移動手段」である軽・小型車と、「プレゼンス」を象徴する大型車の販売は大幅に増えたものの、これまで国産車市場の中核だった中型級車種の販売は減っている。

昨年、現代(ヒョンデ)車「アクセント」や起亜(キア)車「モーニング」などの軽・小型車の販売台数は計22万8500台あまりと、10年より約18%増えた。「グレンジャー」などの大型車も20万7800台あまりと、38.5%増加した。一方、「ソナタ」など、国内自動車市場をリードしてきた中型級は21.6%激減した。

高麗(コリョ)大学・心理学部の成瓔信(ソン・ヨンシン)教授(元韓国消費者学会会長)は、「景気不況による不確実性が、中間層の消費心理を引き下げ、実利的な軽・乗用車購入は増える一方、景気にあまり支障を受けない高所得層は、周辺で輸入車を買うケースが増えており、高級車購入心理の刺激を受けている」と分析した。



gene@donga.com