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来年半ばに太陽活動の極大期? 通信障害・停電など大混乱必至

来年半ばに太陽活動の極大期? 通信障害・停電など大混乱必至

Posted January. 27, 2012 05:10,   

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政府は、太陽活動の極大期の脅威に備えて、早ければ今年7月、「国家宇宙気象協議体」を構成することを決めた。気象庁は26日、来年に太陽活動が極大期に入り、大規模な宇宙暴風が頻繁に発生する可能性があるという指摘によって、このように決定したことを明らかにした。国家宇宙気象協議体は、気象庁を中心に、韓国天文研究院、国立電波研究院、空軍など国内の研究・軍事機関が参加する。

●太陽の極大期はどれほど危険なのか

気象庁は同日、「来年5、6月に太陽の極大期になるだろう」と予測した。米航空宇宙局(NASA)も最近、「2013年5月に太陽活動の極大期になる」と明らかにし、地球レベルの対策の必要性を指摘した。

気象庁によると、太陽は11年周期で黒点の数が増減する。太陽の黒点が爆発し、表面にあった高いエネルギーを持つプラズマ粒子が宇宙に放出され、宇宙暴風が発生する。

このような太陽の黒点が最も多い時期を「太陽活動の極大期」と呼ぶ。太陽は02〜03年の極大期の後、10年まで安定した状態だった。10年には、太陽の黒点がほとんど観測されなかった。しかし、昨年から太陽の黒点が増加傾向を見せ始め、今年に入ってその程度が深刻化している。実際に、韓国時間の23日午前に発生した太陽爆発と宇宙暴風で、米海洋大気圏局(NOAA)は、宇宙粒子暴風警報レベル3段階のS3警報を発令した。S3警報は、低軌道衛星の動きに影響を及ぼしたり、陸地の高周波(HF)方式の通信が途絶える場合に下される。

太陽活動が極大化すれば、太陽フレア(Solar Flare=太陽の表面で突発的に多量のエネルギーを放出される現象)とコロナ質量放出(太陽の表面から陽子、中性子などが大量に放出される現象)が多くなる。このため、地球の磁気圏がかく乱され、人工衛星や無線通信に障害が発生する。気象庁関係者は、「特に太陽の爆発で発生したX線と高エネルギー粒子によって、航空機の搭乗者など、地球の磁場の保護を十分に受けられない人は放射能に露出される恐れがあり、地球磁場の変動で電線間の電圧差が生じて、送電施設が損傷し、大規模な停電を招く恐れがある」と指摘した。89年、カナダ・ケベック州で太陽爆発で多くの変圧器が燃え、一帯が停電になったこともある。

●心臓病など人体にも悪影響

専門家らは、太陽活動の極大期が人体にも悪影響を及ぼすと指摘する。慶熙(キョンヒ)大学宇宙科学科のムン・ヨンジェ教授は、「太陽暴風で地球の磁場がかく乱されれば、人体の電解質に影響を及ぼし、心臓病などを悪化させる可能性があるという研究結果がある」と指摘した。

このため気象庁は、韓国天文研究院、国立電波研究院、空軍などと共に、国家宇宙気象協議体を構成し、太陽が正確にいつどれほどの規模で爆発するかを調査する方針だ。国内87の観測所に設置された全地球航法衛星システム(GNSS)のデータと海外人工衛星のデータを基に、太陽活動の極大期を予測・観察し、△実際の爆発時に、地球にまで影響が到達する時間、△各種影響の範囲、△分野別対応方針などを宇宙気象予測モデルで計算する。

予測値が出れば、航空会社に通知して、北極地方を通過せず、低緯度で航路を修正するよう指導する。通信会社と放送局には、特定の時間帯に通話や放送状態に異常が生じる可能性があるという情報を提供する。太陽から放出された高エネルギー粒子と人工衛星の太陽電池パネルとの衝突を防ぐために、人工衛星の活動を停止する。気象庁観測政策課のウォン・ジェグァン事務官は、「人工衛星やGPSの利用が急増しており、来年の太陽活動の極大期には、過去にはなかった大規模な被害が発生する恐れがあるため、十分な備えが必要だ」と話した。



zozo@donga.com