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[社説]「検察飼い馴らし」も「政治検察」もいけない

[社説]「検察飼い馴らし」も「政治検察」もいけない

Posted January. 17, 2012 07:24,   

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民主統合党の執行部を構成した韓明淑(ハン・ミョンスク)代表と最高委員が、検察を最優先の改革対象に挙げた。韓代表は15日の全党大会の演説で、「検察のこの4年間の政治的形態と捜査を見過ごすことはできない」と述べた。韓代表は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府の首相在任時に5万ドルの賄賂を受け取った疑いで起訴されたが、1審に続き最近の控訴審でも無罪が言い渡された。別件で起訴された9億ウォンの収賄容疑も、1審で無罪が宣告された。しかし、まだ確定判決が出たわけではない。このような状況で、「検察を手を入れる」などと発言することは、公党の代表として適切ではない。裁判に係留中の刑事事件の被告人として一方の当事者である検察に圧力をかけることは、裁判に影響を及ぼしかねない。

韓代表は、最高検察庁中央捜査部の廃止、高級公職者不正捜査処の新設、検事長直選制の導入などを検察改革の課題に掲げた。検事長直選制は、改憲が必要だという意見もあるが、中央捜査部の廃止や高級公職者不正捜査処の新設は議論が可能だ。しかし、検察改革が私怨を晴らす為や圧力をかける為に変質するとしたら、政治の「検察飼い馴らし」による権力乱用となる恐れがある。野党も厳然たる権力である。

野党陣営に不利な司法処理を、すべて検察の政治化のせいにしてはならない。鄭鳳株(チョン・ボンジュ)元議員がBBK関連の虚偽事実の流布罪で収監されたことは、最高裁で有罪確定判決を受けたためだ。韓代表が裁判所で無罪判決を受けたのは「政治検察」の捜査と起訴が誤ったためだと主張しながら、鄭元議員の有罪確定を認めないことは、二律背反であり、損得勘定で意見を変える態度だ。

国会本会議場で催涙弾を投げた統合進歩党の金先東(キム・ソンドン)議員は、5回も検察の出席要求を拒否している。統合進歩党は、金先東議員に対する検察の捜査を「理性を失った弾圧」だと主張したが、客観的に見て、この事件は政治検察や野党弾圧とはほど遠い。今の時代に議事堂に催涙弾を投げたことが、義士や烈士の救国偉業だとでも言うのだろうか。

一方、検察は、鄭淵珠(チョン・ヨンジュ)元KBS社長の背任容疑にも無罪判決が出るなど、無罪判決が相次いでいることに対して自省する必要がある。検察が捜査能力不足などの無能のためなのか、政治的意図で捜査と起訴を無理に押し切ったためなのか、問う必要がある。一部の検察の政治化に対する指摘には聞あくべき言葉も少なくないだろう。検察は、政権の風向きや行方に関係なく、法の執行者として正しく行動した時、政治的外圧に打ち勝つことができる。