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[オピニオン]教師の名誉退職ラッシュ

Posted January. 05, 2012 08:48,   

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金大中(キム・デジュン)政府初代の教育部長官だった李海瓚(イ・へチャン)氏が発表した政策のうち、議論を呼んだものの中には1999年の教員定年の短縮措置がある。この時から、教員の定年は65歳から62歳へと引き下げられた。国民の支持は高かったが、教員らは反発した。一部の教師らは、違憲審査を起こしたが、憲法裁判所は00年、「若く活気溢れる教職ムード作りのため、教職社会の新陳代謝は必要だ」と政府の味方をした形だった。

◆最近、早めに教壇を離れようとする教師らが急増している。名誉退職(名退)が可能な対象者は20年以上の勤務経歴で、定年までの年数が1年以上残っている教師であり、50代が主に該当する。年明けに名退を申請した教員は昨年に比べ、ソウル=25.6%、京畿道(キョンギド)=44.7%、忠清北道(チュンチョンブクド)=30.2%、光州(クァンジュ)=30%が増加した。特に、生徒指導が相対的にきつい中等教員の申請が急増した。京畿道での中央教員の名退申請は計315人と、昨年より2倍(90.9%)近く増加した。退職金の予算不足で、各教育庁は、名退申請の半分ほどは受け入れないものと見られる。

◆韓国教総が昨年12月、全国の小中高校の教師201人について調査を行ったところ、93.5%が、「児童生徒人権条例など、教育環境の変化」を名退の最大理由に取り上げた。児童生徒人権条例や体罰禁止から始まった教権墜落を受け、ストレスや無力感を感じたあまり、学校を離れているという。年長の教師らは新たなカリキュラムに適応できず、教員能力開発評価の導入など、競争の雰囲気に押されているという見方もある。保護者などの教育需要者らは、新知識で身を固め、生徒らとの世代ギャップの少ない若い教師らが学校の現場に投入されることを願う気持ちもあるだろう。

◆かつて一度、教師らの名退ブームがあった。「より多く収め、より少なく受け取る」公務員年金法の改正が推進され、08年を前後に年金受取額の縮小を懸念した教師らが一気に辞表を出した。教員年金を受け取りながら、早めに引退後の人生を楽しみたいという心理は、女性教師らのほうが多い。若い教師志望者への雇用提供に役立つことであり、必ずしもとがめるべきことではない。ただ、幅広い経験や使命感を持った教師らが教壇を守ってこそ、公教育を蘇らせ、最近問題となっている集団によるイジメや学校での暴力沙汰も減らすことができる。教師らの名退ラッシュは、あまり名誉なこととはいえない。

鄭星姫(チョン・ソンヒ)論説委員 shchung@donga.com