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旧世代の粛清など父親の遺産処理が焦点に

旧世代の粛清など父親の遺産処理が焦点に

Posted December. 22, 2011 08:18,   

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金正日(キム・ジョンイル)総書記の死亡後、彼が残した人的、物的「遺産」がどう整理されるかに注目が集まっている。とくに、金総書記を補佐していた長老組、国内外の財産、護衛部隊と別荘などが主要関心事となる。

●第一の整理対象は?

「革命の先輩に対する尊敬」を重視する北朝鮮体制の特性上、後先考えずに高官たちの入れ替えが行われる可能性は高くない。だが、指導部に80歳以上の高齢者が多いため、人的刷新が不可避な面がある。彼らが後継者の金正恩氏の側近たちに席を譲るのは時間の問題とみられる。

専門家たちは、呉克烈(オ・グンリョル)、リ・ヨンムの両国防委員会副委員長を退陣の一番目に挙げている。労働党作戦部長を務めた呉克烈氏は、数年前までも金総書記が職務不能状態になった場合に権力を握る最有力候補に挙げられたが、その後、金正恩氏に作戦局の海外裏金ルートを手渡すまいと粘ったため、憎まれて閑職に流された。金英春(キム・ヨンチュン)人民武力部長も間もなく権力の座から降ろされる人物に挙げられる。

金総書記も金主席死亡後、幹部たちを大量に入れ替えた。金総書記は1995年から、まず軍部と中央党の最高位にいる核心人物らを退陣させ、二番目に経済やセキュリティ組織、三番目に地方の道党責任書記らを交代させた。

北朝鮮は高官らを粛清すれば、彼らを従えていた数十人の幹部たちを一緒に粛清する。今年初め、リュ・ギョン国家安全保衛部副部長が処刑されたときも、彼の部下30人あまりも一緒に処刑したのが代表的な例だ。昨年10月、キム・ピョンヘ平安(ピョンアン)北道道党責任書記が中央に召還された後、平安北道の主要幹部は殆どが粛清された。咸鏡(ハムギョン)北道と両慈(チャガン)道でも同じようなことが起きた。

●海外金庫のカギは誰の手に?

金総書記は国内外に莫大な資産を残して死んだ可能性がある。一部では、数十億ドルに上ると見ている。

金総書記の裏金を管理する組織である中央党38号室や39号室配下の貿易会社だけでも100あまりに上り、スイスのルクセンブルクなどに莫大な裏金が隠しているものとみられている。金正恩氏が後継者に内定された後、呉克烈氏が握っていた海外資金源を奪い返そうとしていたことをみると、金総書記は死ぬ瞬間まで金庫のカギを金正恩氏に渡さなかったとみられる。

興味深いのは、海外に滞在している長男の金正男(キム・ジョンナム)氏の役割だ。北朝鮮情報筋は「正男氏が相当の裏金を管理している」と伝えた。各国の独裁者の悲惨な最期を見届けてきた金総書記が、急変事態に直面する場合に備え、一家の脱出口を用意する秘密任務を金正男氏に託したという。

実際、金正男氏は、海外の各所に多くの不動産を保有しているとされる。父親の死で金正男氏が管理してきた裏金を丸ごと金正恩氏に手渡すことはしないだろうという見方が多い。

●金総書記の護衛部隊は解散か?

金総書記の護衛部隊や別荘も形はどうあれ、整理されるとみられる。

金総書記は、金主席死後、父親の護衛部隊だった1護衛局を解散させた。長年にわたって金総書記自身の護衛を担当していた2護衛局を運営していたから可能だったことだった。だが、金正恩氏は、独自の護衛部隊を持っていない。叔父の張成澤(チャン・ソンテク)氏の影響力が強い2護衛局を引き続き信用するのか、それとも新しい部隊を創設するかに注目が集まる。

別荘についても同じことが言える。自分だけの別荘を大量に持っていた金総書記は、父親の別荘を利用しなかった。だが、金正恩氏には専用の別荘がなく、父親の別荘を譲り受けるのか、それとも自分だけの別荘を新たに建設するかの選択をすると見られる。



zsh75@donga.com