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流通業界、試される気候変動対策 脱着式・冷凍・乾燥・発効製品が人気

流通業界、試される気候変動対策 脱着式・冷凍・乾燥・発効製品が人気

Posted November. 26, 2011 03:24,   

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大手スーパーの食品売り場には、乾燥や冷凍、粉製の加工食品が「大半」を占めている。韓半島周辺の水温変化や予測できない降雨量などで農水産物の需要や供給の予測が難しくなり、その代案として登場した商品だ。

流通業界の関係者らは、「この数年間、天気は極端に変わりやすくなっており、予め商品を企画することが難しく、「天気リスク」に対処する能力が重要になっている」と口をそろえている。

●つけたり、外したり…トランスフォーマーファッション

ロッテデパートのアウトドア・先任商品企画者のカン・ウジン課長は、先日までは、夜になかなか眠れないほど気苦労をした。この5年間、デパートの目玉商品だったアウトドアの売上の伸び率がいきなり、マイナスへと転じたためだ。今月1日から8日までのアウトドアの売上は、昨年同期より10%減少した。

これはすべて、天気のせいだった。今年5月、カン課長は、昨年、早めに寒波が始まり、羽毛ジャンパーが11月に売り切れとなったことを思い出した。主要メーカー各社と協議し、昨年より物量を2倍近く増やした。しかし、今月に入ってから19日まで、ソウル市の平均気温は13.6度と、昨年より7.6度も高く、分厚いコートを求める需要はなくなった。販売率は20%ほど減った。

しかし、20日以降、劇的な反転が始まった。いきなり気温がぐんと下がり、20日から25日までの売上は1年前より75%が増えたのだ。同期間、ソウルの平均気温は2.6度と、昨年の7.8度を大幅に下回った。カン課長は、「このような気まぐれな天気のため、長期的な需要予測が難しくなり、100%予め企画し、物量を生産したことから、天気によって弾力的に生産する「反応生産」へと、政策を切り替えている」と話した。

このように、反応生産の比率が高まり、人件費の安い第3国に生産を委託したメーカー各社は、国内での生産物量を増やす傾向も見え始めている。ヤングカジュアル、Aブランドの関係者は、「第3国で企画生産をした時より利益率は減ったが、効率的な販売が可能になり、全体的には利益となっている」と主張した。婦人服のBブランド側も、「主に中国で生産し、国内主要取引先がなかったので、早めに製品を生産するため、お金を上乗せしてまで工場を探している」と伝えた。

25日訪れたソウル中区小公洞(チュング・ソゴンドン)のロッテデパート・本店の婦人服売場には、「トランスフォーマー」アイテムが、大量に並んでいた。数日間、あるいは朝夕に変わる天気にあわせ、袖や裏をつけたり外したりできる製品だ。今夏の豪雨で爆発的な人気を集めた「エーグル」のレインブーツは、暖かいポロエステル素材で作った「ニーソックス」をつけたり外したりすることができる。今秋、初披露したLGファッション、「マエストロ」のトランスフォーマージャケットは販売が好調で、今月末、追加生産に入る予定だ。

昨年から、国内に大量に輸入されたレインブーツのブランドは、豪雨が集中された今年6月から8月にかけて、「大ブーム」となった。LGファッションが輸入・販売を手がけているレインブーツブランド、「ハンター」は、前年比の売り上げが3.5倍も増えた。LGファッション・輸入事業部のチェ・ギュヨン次長は、「東南アジア型の亜熱帯性気候へと変わりつつある国内天候を考慮し、レインブーツの輸入を決めた」と主張した。

気候変動は、国内だけでなく、有名ブランドのコレクションにも反映されている。今シーズンを狙って開かれた「バーバリー」ファッションショーのフィナーレでは、雪や雨が降るシーンが演出された。ファッショントレンドコンサルティング会社、PFINの李ジョンミン取締役は、「今シーズンから本格的に、ラグジュアリーブランド各社が、気候変動を警告したり、気候変動を反映した製品を披露している」と伝えた。

化粧品業界も、天気を製品開発の最も重要な要素と受け止め始めている。LG生活健康は毎年、寒波が続き、女性らが主に乾燥した室内で送るようになった生活パターンを考慮し、随時につけることのできる保湿エッセンス、「スム、Aタイムのエッセンス」を開発した。アモーレパシフィック・技術研究院の関係者は、「極低温の環境である北極海に生息する海藻類の成分を活用し、肌を寒さから守る製品を開発した」と伝えた。

●冷凍、乾燥、発効製品が増える

大手スーパーやデパートの食品売り場には、干したり凍らせたりした加工食品の割合が、この2年間で大幅に増えた。異常気温で、農産物の収穫量が一定しておらず、そのため、物量供給が円滑に行われていないためだ。

イーマートの関係者は、「生産が集中される収穫期に、最大限物量を確保した後、加工した商品を代替材として打ち出している」と主張した。イーマートの今年の冷凍果物の売上は、今月25日まで、昨年同期間比231.5%が増えた。同期間、乾燥果物は26.4%、乾燥野菜は22.7%、売り上げが増えた。乾燥野菜を寄せ集めた簡便な乾燥野菜商品は、需要が増え、売り上げが32倍まで高騰したりした。

豆腐や冷蔵の生果物ジュースなどの販売量も増えた。豆腐は魚が韓半島周辺の水温の変化などで、水揚げ量が大幅に減り、価格が上昇すると、タンパク質を供給できる代替材に選ばれ、売り上げが増えいるものと見られる。25日現在、ホームプラスの豆腐の売上は、昨年同期間比7%が伸びた。春の冷害や夏の長い梅雨で、果物の作柄が悪く、昨年は前年比0.7%に止まった冷蔵ジュースの売上の伸び率が、今年は10.7%を記録した。



bright@donga.com