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「国連ワーキンググループを通じて解決したい」 申淑子氏母娘問題で国連報告者が表明

「国連ワーキンググループを通じて解決したい」 申淑子氏母娘問題で国連報告者が表明

Posted November. 26, 2011 03:24,   

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国連人権理事会総会への報告書を作成するため韓国を訪問しているマルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権特別報告者が、「統営の娘」申淑子(シン・スクジャ)氏の送還問題に、国連として積極的関わる考えを明らかにした。

ダルスマン氏は25日、ソウル市中区小公洞(チュング・ソゴンドン)のプラザホテルで開かれた記者会見で、「申氏事件は、北朝鮮による拉致被害者問題がどれだけ深刻で重大かを示す象徴的な事例だ」とし、「自分の意志とは関係なく抑留されたり失踪した人々のため、国連のワーキンググループを通じて問題を解決していきたい」と強調した。また「申氏母娘の生死確認が最も緊急な問題だ」と言い「関連情報を多く集めて問題解決のために努力したい」と述べた。

ダルスマン氏は「韓国政府から、拉致被害者問題に関連して政府を挙げての機構を組織する計画を持っていると聞いた」とし、「現在、500人の韓国国民が拉致されて北朝鮮に抑留されているだけに、申氏事件を契機に拉致被害者問題が改めて注目を集め、包括的な解決策が見つかることを期待している」と話した。

北朝鮮内の劣悪な人権状況については「昨年8月、特別報告者を任命して以来、ジュネーブとニューヨークの北朝鮮大使館を通じて訪朝許可を申請したが、まだ受け入れられていない」とし、「韓国に亡命した脱北者の大半が北朝鮮の矯化所に収監され、過酷な処罰と拷問を受けている。北朝鮮は、収容所関連政策を国際的基準に合わせてすぐに改正しなければならない」と促した。

さらに脱北者の扱い問題に関連しては「(中国などの)隣国に対して、すべての脱北者たちを人間的に待遇し、1951年の難民条約に沿って脱北者たちの強制送還禁止の原則を履行することを促す」とし、「脱北者問題を協議するため、訪中計画を中国政府と調整中だ」と明らかにした。

南北離散家族再会問題については、「緊急性を考慮し、韓国政府が、現在の離散家族再会方式のほかに、新たに強力な補完策を講じることを望む」とし、「来年初めには離散家族の再会が実現することを強く希望する」と話した。

これに先立ち、ダルスマン氏は21日、ソウル市内で申氏の夫である呉吉男(オ・ギルナム)博士を面談し、家族が北朝鮮に抑留された経緯について詳しく調べた。ダルスマン氏は、韓国滞在中に集めた資料をもとに、北朝鮮人権報告書を作成し、来年3月、国連人権理事会に提出する予定だ。

国連の北朝鮮人権特別報告者は、2004年、国連人権委員会の決議で新設され、北朝鮮の人権状況を調査し、その結果と勧告事項を国連に報告する役割を担っている。



shcho@donga.com