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9月までの対日貿易赤字、前年同期比17.9%減

9月までの対日貿易赤字、前年同期比17.9%減

Posted November. 22, 2011 03:54,   

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建設装備を生産する京畿道華城市(キョンギド・ファソンシ)の重機会社は、最近中核部品の「コントローラー」の輸入先をこれまでの日本からドイツの会社に変更した。建設重機の制御に必要不可欠なコントローラーは数千万ウォンを越える高級部品である。これまで技術力の高い日本製だけを輸入してきたが、円高の影響で輸入単価が上ったことを受け、韓・欧州連合(EU)自由貿易協定で関税が低くなったドイツ製に交替した。

同社の輸入担当者は、「しばらく円高が解消される可能性がないと見て、輸入先を変えた」とし、「技術力が変わらない欧州製部品の関税が低くなったので、交替しても問題ないと判断した」と語った。

今年に入り、対日貿易収支が昨年より100億ドル程度減少すると予想される中、韓国経済の根強い問題とされてきた対日貿易赤字の解消への期待感が高まっている。

関税庁によると、今年1〜9月対日貿易赤字は225億ドルで、昨年同期(274億ドル)より17.9%減少した。このため、今年対日貿易赤字は史上最高を記録した昨年の361億ドルより100億ドル以上目減りした260億ドル前後になる見通しだ。

対日貿易赤字が減ったのは、日本向けの輸出が今年1〜9月に292億ドルで、昨年より45.6%増えたことに対し、同期間輸入は517億ドルで8.9%増に止まったためだ。特に、円高の効果を除いた重量基準対日輸入規模は18万トンで、昨年同期(19万7000トン)より9%程度減少した。世界同時不況の真っ只中だった08年1〜9月の輸入規模(19万5000トン)よりも少ない。

対日輸入が減ったのは今年3月、東日本大震災で一部品目の輸入に支障が生じた上、記録的な円高で輸入価格が上ったためだ。昨年まで100円当り1300ウォン台を維持していたウォン—円の為替相場は、東日本大震災と欧州の財政危機で100円当り1500ウォン台前後まで値上がりした。

ここに韓—EUと韓—東南アジア諸国連合(ASEAN)FTAで欧州と東南アジアからの輸入品関税が安くなり、日本製品の輸入に頼っていた企業が輸入先を多角化していることも対日輸入減少の原因になっている。

しかし、対日本貿易赤字の減少が一時的な現象であるという指摘も少なくない。先進国の景気減速で半導体と電子製品の輸出が鈍化して対日輸入が減っただけで、中核部品・素材の対日輸入依存は相変わらずという指摘だ。実際、薄型ディスプレー(マイナス46.3%)、重電子機器(マイナス18.0%)、半導体製造用整備(マイナス7.2%)など、対日輸入減少幅が大きい品目の殆どは、電子製品と関連した機械装備や部品だ。

反面、増加した対日輸出は、殆ど石油製品や食料品など東日本大震災の復旧と関連した品目なので、来年も対日輸出が今年の水準を維持すると見るのは難しいという指摘が出ている。

特に、世界市場を席巻している日本の主要電子部品メーカーが最近、円高を避け東南アジアなどの海外へ生産基地を移しているだけに、日本部品の輸入減少が対日貿易赤字構造の解消につながると見るのは難しいという分析もある。

産業研究院のサ・ゴンモク研究委員は、「韓日国交正常化以後、韓国は日本との交易で一度も黒字になったことがない」とし、「結局、部品・素材産業の育成を通じた主要部品・素材の国産化が対日貿易赤字構造の解消のカギとなる」と話した。



weappon@donga.com