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「3災」に泣く日本自動車、現代車は「加速ペダル」

「3災」に泣く日本自動車、現代車は「加速ペダル」

Posted November. 01, 2011 03:06,   

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トヨタ、ホンダ、日産など日本の自動車メーカーが相次ぐ悪条件に悪戦苦闘している。東日本大震災の被害からやっと立ち直ってきた状況で、円高とタイの洪水に見舞われたのだ。日本の自動車メーカーが3重苦で体力を消耗する中、韓国内自動車メーカーは間接的に利益を得られると見られている。

●トヨタ北米工場、またも操業中断

史上最悪の洪水被害に見舞われているタイは、世界主要自動車メーカーの生産基地が集まる。東南アジアの中心という地理的要因に加え、近隣のベトナム、ラオス、カンボジアなどが共産主義体制であるのに対し、民主主義体制を選んだ政治的特性まで働き、タイに工場を建てる企業が増えた。タイが「東南アジアのデトロイト」と呼ばれるのもこのためだ。

特に、トヨタ、ホンダ、日産、マツダなど日本の自動車メーカーは1960、70年代からタイに工場を建設したため、今も東南アジア自動車市場の85%以上を掌握している。その後を継いでタイに進出した日本の部品メーカーも洪水の被害に遭い、操業中断が連鎖的に起きている。小さい部品一つでも供給に支障が出れば、完成車生産に影響を与える自動車産業の特性のためだ。

31日、日本のマスコミと自動車メーカーは、「タイの洪水によって自動車の操業中断が長引いている」と懸念した。日本経済新聞は、「ホンダはタイの当地工場の生産再開まで最大6ヵ月がかかる見通しだ」とし、「第4四半期(10〜12月)に約10万台の生産に支障が出ると見られる」と見通した。トヨタは部品供給の問題で、先月29日、日本はもちろん、カナダ、米国など北米工場の生産も1日中断した。

日本の自動車メーカーにとってタイの洪水がさらに痛切なのは、3月に発生した東日本大震災の被害からやっと立ち直ろうとしているところで発生したためだ。実際トヨタは9月、「日本と北米生産ラインの稼動を100%正常化した」とし、「さばききれなかった物量を生産するための超過勤務も始まる」と話した。当初の予想より2ヵ月ぐらい早い回復だった。しかし、1ヵ月あまりで操業はまた中断された。

ここに今年明けからずっと続いている「超円高」は相変わらず現在進行形だ。31日、円ドル相場は1ドル=78.97円、円—ユーロ為替相場は1ユーロ=110.83円まで円高が進んだ。価格競争力が弱まるほかない状況だ。産業研究院のイ・ハング主力産業チーム長は、「日本の自動車メーカーに今年のように東日本大震災や円高にタイの洪水など、数々の悪条件が相次いで発生したことは一度もなかった」とし、「生産回復だけでなく、収益性の側面からも当面は赤信号が灯されるようだ」と説明した。

●最大のライバル社の低迷、間接的利益も

自動車業界では、日本の自動車メーカーのこのような3重苦で世界5位圏の現代(ヒョンデ)自動車グループが間接的に利益を得ると見ている。米国など、世界の自動車市場で現代自動車、起亜(キア)自動車はトヨタ、ホンダなど、日本の自動車メーカーとし烈な競争を展開しているからだ。

信栄(シンヨン)証券のイ・ヒョンシル自動車担当アナリストは、「タイの洪水は東日本大震災以降、回復してきた時点で冷水を浴びせられた格好だ」とし、「ここに米国市場で販売する日本の自動車部品の中で15%は日本で調達するが、円高のため価格上昇に影響を与えるほかない」と説明した。今すぐ東南アジア市場での販売拡大といった直接的な利益はないだろうが、最大ライバル会社の低迷で現代車が間接的な利益を得られるという分析だ。



alwaysj@donga.com gene@donga.com