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墜落機パイロット、3ヵ月ぶり海底から収容

墜落機パイロット、3ヵ月ぶり海底から収容

Posted October. 31, 2011 07:12,   

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7月28日、済州道(チェジュド)付近の海上に墜落したアシアナ航空貨物機のパイロットの遺体が3ヵ月経って海底から発見された。国土海洋部の航空鉄道事故調査委員会(調査委)は30日、「29日午前11時、済州道遮帰島(チャグィド)西方約104キロメートルの水深約85メートルの海底で、事故機の胴体の操縦席の部分と貨物機を操縦していたチェ・サンギ機長(52)とイ・ジョンウン副機長(43)の遺体を引き揚げた」と明らかにした。

●遺体ははげしく損傷

調査委と済州海上警察によると、引き揚げられた操縦席は原型が分からないほど歪んでいた。墜落時に海と衝突し、計器盤などがある前面部が紙のように折れ曲がっていた。海上警察は30日午前11時30分、済州港でクレーンを利用して操縦席を元の状態に開いた。

2人のパイロットの遺体は、横7メートル、縦5メートルの操縦席の周囲の機械装置に挟まっていた。3ヵ月間海中にあったため、遺体はかなり膨れ上がっていた。さらに、機長と副機長の頭部と足は発見されず、胴体と下半身の一部だけが残っていた。ユニフォームについていた名札から身元が確認された。国土部関係者は、「遺体が1時間当たり2、3ノット(1ノットは時速約1852メートル)に達するほどの速い潮流の中で損傷したようだ。見つかっていない体の部分は捜索が不可能だ」と話した。

遺体は済州大学病院に安置された。済州海上警察のコ・ミングァン刑事係長は、「正確な身元の確認のためDNA鑑識を依頼した」とし、「検査の結果が出た後、遺体を遺族に引き渡す」と述べた。

●「底引き網漁船」が遺体発見

政府は、アシアナ貨物機墜落の直後からこれまで、遺体とブラックボックスの捜索作業に総力をあげてきた。事故初期から、船舶8隻と航空機4機が動員され、一部の残骸が発見された済州空港西方120キロメートル付近を捜索した。また、国内の専門家だけでなく、米連邦交通安全委員会(NTSB)職員2人、航空機製作会社のボーイング関係者2人、米連邦空港庁(FAA)職員1人の支援も受けた。

成果がないと、8月中旬からは小型潜水艇(長さ3メートル、高さ1メートル)に海底を探索できるロボットアームをつけた「海底探査ロボット」と海軍の「清海鎮(チョンヘジン)」艦の潜水要員20〜30人も現場に投入された。

しかし、遺体を発見したのは、国内の引き揚げ会社KTサブマリンの80トン級「底引き網漁船」だった。後尾に網をつけた底引き網漁船は、9月29日から事故一帯を24時間捜索した。漁船には30人の調査員が乗り込み、昼夜交代で作業した。海底が平坦ではなく、特殊製作された網もよく破れ、波が高い時は港に引き返すこともあった。

●来年3月に捜索再開

事件当時の状況を正確に明らかにするブラックボックスはまだ発見されていない。しかし、事故地点の海は、冬の北西風の影響で波が高くなり、しばしば波浪注意報が発令され、捜索が不可能になる。このため事故委は、冬が過ぎた来年3月にブラックボックスの捜索作業を再開することを決めた。

来年3月、海上警察、海軍、民間の専門家が集まって作業方法を相談し、捜索を再開する。ブラックボックスが飛行機から外れて海底にある可能性が高いため、2そう引底引網漁船が投入されるものとみえる。2隻が1組になって、400〜600メートル間隔で網を海底に投げて引きあげる計画だ。2そう引底引網漁船が作業できる水深は最大300メートルまでで、水深80〜90メートルの事故海域では除去作業が可能だ。

一方、遺体が発見されたことで、遺族に保険金が支払われるものとみえる。チェ機長は、事故前に約30億ウォン台の保険に加入したが、これまで行方不明の状態だったので、保険金の支給手続きが進んでいなかった。保険金は本人の死亡が確認されたり、航空機墜落1年後、死亡者と見なされた後に支給される。



zozo@donga.com jy788@donga.com