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三星電子の李在鎔社長が存在感アピール、年内に副会長昇進か

三星電子の李在鎔社長が存在感アピール、年内に副会長昇進か

Posted October. 20, 2011 03:11,   

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李在鎔(イ・ジェヨン)三星(サムスン)電子社長が変わった。李社長は普段、父親の李健煕(イ・ゴンヒ)三星電子会長の影のように随行し、存在感をあまり現わさなかったが、19日の彼の姿は違っていた。

李社長は、アジア地域の経済人としては唯一、スティーブ・ジョブス元アップル最高経営者(CEO)の追悼式に参加した後、同日午前、金浦(キムポ/キンポ)空港へ帰国した。李社長は空港で記者団に対し、約10分にわたってティモシー・クック・アップルCEOとの面談と両社の今後の関係について詳しく説明した。李社長がこのようにマスコミに長く露出したのは異例のことだ。これを受け、三星の周辺ではグループの後継構図固めに拍車がかかるという観測も出た。

●「部品では協力、訴訟は別」

李社長は空港で「ジョブス氏の追悼式の翌日、クックCEOの事務室を訪れ、2〜3時間会談した。ジョブス氏と、ここ10年間の苦労話、危機克服、そして両社の友好関係をさらに発展させなければならないという話が中心だった」と語った。

また、李社長は記者が質問しなかったアップルへの部品供給問題についても、先に話を切り出し、「来年までは(部品供給を)そのまま行う」とし、「13〜14年に関してはより多くの話をしてみなければ分からない」と積極的に説明した。

李社長の発言は、クックCEOとの面談で少なくとも14年までは三星電子がアップルに部品を供給することを前提に、互いに協力を強化する案を話し合ったことを示唆したものだと、三星の関係者は解釈した。三星電子は現在、コンピューター中央処理装置(CPU)に当るスマートフォンの中核チップのAPをはじめ、モバイルDラムなどの部品をアップルに供給している。これで三星電子とし烈な特許訴訟戦争を展開しているアップルが「アイフォン5」など、次期商品の生産に必要な部品を台湾のTSMC社などから調達するという予測はしばらく収まるものと見られる。

しかし、李社長はアップルに対し、追加で特許訴訟を起こす計画があるかという質問に対しては、「法務チームが必要と判断すればするだろうし、そうでなければしないだろう。これからじっくり考えてみなければならない」と慎重な姿勢を示した。李社長はまた、クックCEOと訴訟問題について話し合ったかという質問にも、「前も今もこれからも消費者のために、フェアプレーしながらし烈に競争する」と遠回りに答えた。

●変わった李在鎔社長、年内昇進か

財界はこのようにスポットライトを浴びている李社長をめぐって、彼が本格的にグループ経営の前面に乗り出し始めたという分析をしている。李社長が、急変するモバイル市場への早い適応力と決断力をベースに父親が果たしてきた役割のある一定の部分を受け持ち始めたというものだ。

実際、李社長は最近、内外で他企業のオーナー、CEOらと積極的に接触しながら、立場を固めている。今年初め、具本茂(ク・ボンム)LGグループ会長に直接新年の挨拶に行ってきたことに続き、4月末と先月末は鄭俊陽(チョン・ジュンヤン)ポスコ会長との相互交換訪問もあった。この他アップルをはじめ、グローバル情報技術(IT)企業の実力者とも顔を合わせ続けている。

そこで三星の周辺では昨年社長になった李社長が年末のグループ役員人事の際、副会長に昇進するという見通しも出ている。ほぼ同い年の鄭義宣(チョン・ウィソン)現代(ヒョンデ)車副会長、鄭溶鎮(チョン・ヨンジン)新世界(シンセゲ)副会長らと格を合わせるのと同時に、後継構図固めを急ぐのではないかという理由からだ。



dawn@donga.com