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[オピニオン]病院ホテル

Posted October. 11, 2011 08:23,   

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病院とホテルとを結合させた国内初の事例が釜山(ブサン)から出た。釜山地下鉄・釜田(ブジョン)駅前の17階建てビルは、9階まではスマート病院が、10階以上はイビスアンバサダー・釜山シティセンターホテルが入居している。同病院は1日から患者を受け入れ、ホテルは10日から営業を開始した。病院とホテルとが同じオーナーの下で、一つの会社のように運営され、入院患者やその家族らに対し、総合的サービスを提供できる。

◆ホテル代表を兼ねる金ヤンフ病院長が、「病院ホテル」を構想してから10年近くになる。国内で医療観光への関心が一気に高まった3年前から、専門医療チームらを説得して参加させ、イビスホテル側と接触し、ホテル経営を任せた。同病院は12科目の診療が可能であり、救急室のみ備えられていない準総合病院だ。5ヵ国語が可能なコーディネーターらが常駐し、外国人医療観光客を迎える。患者は入院期間や同伴家族数に配慮し、入院室(150ベッド)や、1泊に9万ウォンのホテル客室を利用することができる。

◆昨年、韓国を訪れた海外医療観光客は、計8万2000人と、1年前より36%増加した。外国人患者の診療費収入は計1032億ウォンと、89%伸びた。我々は遅れて参入した分、善戦しているかのように見えるが、タイ(医療観光客=200万人)やインド(110万人と試算)、シンガポール(72万人と試算)などの医療観光先導国とは比べ物にならないのが現状だ。シンガポールは、タイのように医療観光を観光の一部とみなしているのではなく、最初から、外国人患者を治療のために入国させるという目標を掲げている。

◆2020年の医療観光客数や収入予測値について、保健福祉部は計142万人、約5兆ウォンと試算し、韓国観光公社はこれより多い260万人に計9兆ウォンと見込んでいる。双方の平均でも年平均37%の高成長だ。我々の医療技術は先進国にも遅れていない上、韓流を活かすこともでき、可能性は大きい。慶熙(キョンギ)大学の金亮均(キム・ヤンギュン)教授は、我々より医療レベルの低いロシアや中東諸国などに、現地医療陣で足がかりを作った後、重症の患者を主に誘致し、医療レベルの高い米国や欧州などには、保険会社や旅行会社と提携し、医療観光商品を販売するのが望ましいと提案した。釜山病院ホテルの成功の如何は、一つの試金石となるだろう。

洪権熹(ホン・グォンシク)論説委員 konihong@donga.com