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[オピニオン]1940ウォンの「冷や飯」

[オピニオン]1940ウォンの「冷や飯」

Posted September. 24, 2011 03:04,   

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1986年末、論山(ノンサン)訓練所(現陸軍訓練所)の食堂。薄い味のみそ汁にご飯を混ぜて数口食べると、助教らが「しっかりしろ」と言って頭をたたいた。2ヵ月後に配属された平沢(ピョンテク)米軍部隊。私兵食堂に入り、目を丸くして驚いた。穏やかな音楽が流れる快適な「レストラン」で、軍人が厚いステーキを切っていた。牛乳やジュースを何度飲んでも、気にもしなかった。プレートを持ってチキンの配食台に立つと、上兵階級章をつけた金髪の女性軍炊事兵が、二等兵の私に笑顔で尋ねた。「Leg or Breast?」。「鶏のモモ肉か、ムネ肉か」という意味だったが、2ヵ月後に初めて会った女性から身体を指す単語を聞き、顔が赤くなった。

◆驚いたことは、食事だけではなかった。米軍は、冬の訓練では、野営地に、温かいお湯が出るシャワー専用のテントから設置した。このように豊かな軍隊がまともに戦争できるのだろうか。戦意は、寒くて空腹でこそ発揮されるのではないか。しかし、彼らは実に誠実だった。訓練の時も、手を抜くこととはなかった。公式の体力訓練のない週末も、練兵場を走り、自己管理をした。「衣食足りて礼節を知る」と言う。軍人の「礼節」は軍紀だ。

◆戦闘・機動警察の1食の食費は1940ウォンだという。軍将兵の給食費も同様の水準だ。ソウルの公立小学校の1食の給食費2457ウォン(管理・人件費を引いた食費は2222ウォン)よりも少ない。戦闘・機動警察の任務は「治安業務の補助」だが、激しいデモ現場では、戦闘・機動警察が一線に立ち、職業警察官が補助を務める。一部の戦闘・機動警察は、警察官の靴を磨き、服にアイロンをかけることまでする。暴力行為もなくならない。昼夜を問わない不法デモを阻止するために、食事を適時にとることもできない彼らに、十分な食事を与えなければならない。

◆昨年、国会は、戦闘・機動警察の食事を改善するために98億ウォンの予算を策定したが、年末の予算案処理で全額削減された。昨年の予算のうち、軍将兵の給食費増額分50億ウォンは、軍事故処理費用などに用途が変更された。ただでさえ少ない給食費を減らすことはできない。数千億ウォンのイージス艦や空中早期警報統制機を保有しても、衣食住でストレスを受ける軍隊が強軍になれるだろうか。

李亨三(イ・ヒョンサム)論説委員 hans@donga.com