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[オピニオン]北朝鮮核保有の容認派

Posted September. 20, 2011 08:37,   

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第1次北朝鮮核危機の真っ只中だった1994年、ソウルを訪問したジョン・チップマン英国際戦略問題研究所(IISS)所長をインタビューしたことがある。チップマン所長に、「現在核兵器を保有する国が多いのに、何故北朝鮮は核を保有してはいけないのか」と聞いた覚えがある。今考えると、突拍子のない質問だった。しかし、当時だけでも「北朝鮮が核を保有していれば、統一後に我々のものになるのではないか」という話が出るほど、北朝鮮核保有に温情的なムードが無くはなかったので、そのような疑問を持つ国民も多かった。チップマン所長は「北朝鮮政権の予測不透明性と好戦性のため」と回答した。

◆06年8月13日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領が一部マスコミの幹部らとの会合で、「北朝鮮はインドの状況に似ているが、インドは核保有が容認されたのに、北朝鮮は何故駄目なのか、理解し難い」と語ったという。最近、ウィキリークスが暴露した米外交全文に入っている内容だ。北朝鮮核危機が10年以上持続している状態で、それも大統領がそのような認識を示したとは、到底信じられない。今も親北左派はそのような認識の枠から脱していないはずだ。

◆北朝鮮は05年6カ国協議の9・19共同声明を通じ、経済的補償を代価に全ての核兵器と現存する核プログラムを諦めると約束した。しかし、6年が過ぎた今、北朝鮮は核放棄どころか、2度目の核実験を行い、ウラン核開発まで追加するなど、かえって核能力は一層強化された。厳しい対北朝鮮制裁が数年間続いているが、びくともしない。その背景には北朝鮮核をかばう韓国内の親北左派らへの「信頼」があるのかも知れない。

◆21日、中国北京で今年7月に続き、2番目の南北非核化会談が行われる。6カ国協議の再開に向けた前段階で、核放棄への北朝鮮の真実性を確認するための場だ。しかし、李容浩(イ・ヨンホ)北朝鮮6カ国協議首席代表は、昨日北京で行われた9・19共同声明6周年記念セミナーで、「大会に先立って前提条件をつけるのは、お互いの信頼関係を傷つけることだ」と主張した。北朝鮮は昔も今も変わっていない。北朝鮮に振り回されないためには、韓国代表団が毅然とした態度で会談に臨まなければならない。

李進寧(イ・ジンニョン)論説委員 jinnyong@donga.com