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貯蓄銀行の大株主、一般客の預金を個人金庫のように乱用

貯蓄銀行の大株主、一般客の預金を個人金庫のように乱用

Posted September. 20, 2011 08:37,   

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金融監督院(金監院)は、18日から営業停止となった放漫経営貯蓄銀行のみならず、正常に営業している一部の貯蓄銀行からも、借名融資のような不法行為をつかみ、今月中に該当貯蓄銀行の大株主や代表を、検察に告発することを決定した。大株主への融資などの違法行為が、貯蓄銀行業界に蔓延していることが明らかになり、「貯蓄銀行が大株主の個人金庫に転落した」という批判は免れない。

19日、金融当局によると、金監院が85貯蓄銀行に対し、7月から7週間、経営診断を行った結果、エースやパランセ、トマトなど、営業停止を受けた貯蓄銀行はもとより、正常に営業を行っている貯蓄銀行からも、大株主への融資や借名融資などの違法行為が広範囲に渡って行われていたことが分かった。

経営診断の結果は、△借名口座を利用し、大規模な資金を特定の個人に貸し出す行為。△大株主に融資する行為、△すでに資金を借りた人が、ダミー会社である特殊目的法人(SPC)を立ち上げ、このSPCを通じて借りた資金で延滞利息を返済する行為など、相互貯蓄銀行法の違反事例が多く含まれていた。

今回摘発された貯蓄銀行各行は、借名口座を通じ、1人に対し自己資本の20%を超える巨額の資金を貸し出したり、大株主に融資するなどしており、特にエースやパランセ、トマト貯蓄銀行の不法融資規模が大きかった。

エース貯蓄銀行は、一人に融資できる限度(160億ウォン)を超える金額が余りにも大きく、国際決済銀行(BIS)基準自己資本比率が、優良レベルだった8.5%からマイナス51.1%へと墜落(転落)した。金監院は、融資を受けた人のうち、とりわけ一人が、他人の利息を持続的に返済していることを不審に思い、追跡の末複数の貯蓄銀行から同時多発的に借名融資したことを摘発した。

何とか淘汰を免れた貯蓄銀行から不法で資金を借りた一人の特殊法人関係者は、延滞利息が雪だるま状に膨らみ、SPCを立ち上げた後、新規融資を受け、借金を返済したこともある。

今年上半期に淘汰された釜山(ブサン)貯蓄銀行のように、大株主がSPCを通じて借りた資金を、自己が経営する事業所につぎ込んだ事例はまだ見つかっていないが、融資金を返済する目的でSPCを利用した事例が多かった。

金融当局の幹部は、「捜査過程で業界と金融当局との癒着問題が再び浮上する可能性もあるが、(そのような負担にも関わらず)不法行為が明らかになった全ての会社を、検察に告発せざるを得なかった」と話した。



legman@donga.com